千野栄一著『プラハの古本屋』(asin:446921096X)が東京の「古本屋」という名の古本屋から届いた。ぱらぱら捲っていたら、一枚のレシートが出てきた。東京外国語大学の生協購買書籍部でこの本を購入した時のものだ。内訳にはこの本の他にもう一冊「ゴガクショ」と記載がある。何語? チェコ語だよな、きっと。94−03-17という日付がある。今から約15年前の春休み、チェコ語の勉学に燃える学生さんの姿を勝手に想像する。『プラハの古本屋』の「あとがき」の最後にはこう書かれている。
のど元過ぎれば熱さを忘れるというが、今の私の願いは、この本が数多くの読者に愛され、捨てられることなく古本屋に売られ、そこで徳永先生の『ブダペストの古本屋』と並んで飾られることである。もしこのようなお店が発見できたら、弟子としてこの上ない光栄であろう。 1987年2月 千野栄一
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千野さんの願いの半分は叶ったわけである。天国でニヤッとしているかもしれない。もうひとつの願いが叶ったかどうか、同じ古本屋に『ブダペストの古本屋』があるかどうか確かめてみよう。もしあったなら迷わず注文しよう。