ジョナスの11月14日の日記にリトアニアの首都ビリニュスの隣町カウナスにいる息子のセバスチャンからのビデオ・レターが載った。カルドカス(Gražvydas Kardokas, born 1957)がカウナスの路上で踊りながらサックスを吹いている。ほとんどの通行人は無視して通り過ぎる。ひとりの少女だけが足早に近づいてきて路上に置かれたサックスのケースに小銭を投げ入れてすぐにまた足早に遠ざかって行く。なかなかイイ。カウナスと言えば、哲学者のレヴィナスが生まれ育ち、フルクサスの父マチューナスが生まれた町でもある。ビデオにはセバスチャンに同行するヴァルカリス(Auguste Varkalis)とツェヴォーラ(Giuseppe Zevola)の姿もある。それにしてもセバスチャンは父親の故国で何を想うのか。