貝殻節


昨年著書を紹介したのがきっかけとなってお互いに少し知り合うことのできたストラスブール在住の言語学者である小島剛一さんから著書の中でも触れられていた恒例のコンサートの案内が届いた。添付されていたポスターに印刷された楽譜を見て驚いた。鳥取県民謡の「貝殻節」ではないか。そのメロディーと日本語の歌詞が3月25日の夜にストラスブールに流れるのを想像するだけで愉快だ。

鳥取市気高町浜村温泉などに伝わる民謡「貝殻節」。力強く素朴なメロディーに、労働のつらさや人生の哀歓がこもる。そっくりな囃子(はやし)は鹿児島県奄美大島にあり、関係者は海を越えた交流の歴史に思いをはせる。(中略)貝殻節の囃子「ホーエヤエーエ ヨイヤサノサッサ…」にメロディーも言葉も酷似した音楽が、国重要無形民俗文化財「諸鈍芝居(しょどんしばや)」など奄美大島の民俗芸能にある。(中略)はるか海を隔てていつ、誰が、どんな形で伝えたのか。かつての北前船倭寇(わこう)が伝えたという説もあるが定かではない。

 「貝殻節」労働のつらさ 人生の哀歓(原風景のうた−日本海新聞)


参照


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