2009-07-13から1日間の記事一覧

raindrops

風のフリュート、涙の扉

風のフリュート (集英社文庫) ジャンパーのポケットに藤原新也の『風のフリュート』(集英社文庫)を入れて皮膚科に向かった。二週間ぶりだった。待合室で診察を待つ三十分ほどの間、身が引き締まるのを感じていた。荒涼として、凍てつく風が吹きすさび、ま…

マリオ・ジャコメッリの「静物 06」と「人生 13」

Nature Morte 06(Mario Giacomelli Official Web Site) 辺見庸『私とマリオ・ジャコメッリ』(NHK出版、2009年、asin:414081375X)では、モノクロームに格別の思い入れのある辺見庸がジャコメッリのモノクローム写真の白黒世界の意義を深く掘り下げている。…

マサオ君のブログの思想2

シナリオ構造論 (宝文館叢書) 今マサオ君はゼミ最終回の準備というか趣味で小津映画のシナリオに深く関わったことでも知られる脚本家の野田高梧が書いた『シナリオ構造論』(1952)の「葛藤」から「危機」そして「クライマックス」にかけての劇的局面の構成…