梅田さんのYouTube分析

梅田さんの最新エントリーで紹介されている「シリコンバレーからの手紙120」を読んで唸った。「ITビッグビジネス」の神髄を垣間みた気分になった。
「『確信犯』的な態度を貫く『ユーチューブ』の加速感」http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20060916
もう2ヶ月以上前の6月30日に、同じ梅田さんによるYouTubeに関する報告を読んで、思想的な観点から「著作権法」がからむ現実に対するYouTubeの「曖昧な」姿勢について書いたことがあったが、その「曖昧さ」の「確信犯的」内実を梅田さんは見事に分析されている。必見、必読。
日本の「お行儀のよい遵法サービス」をあざ笑うかのようなYouTubeの勢いを見ていると、たしかに、結局は倫理ではなく経済の問題である著作権者の意識と行動の本質を見抜いているYouTubeにとっては「ビッグビジネス」という新しい経済の土俵を作ってしまえば、現行の著作権法なんて全然怖くないというのが本音なのだろう。
ビジネスに門外漢の私にとっても梅田さんの分析は大変興味深く、「素人のきれいごと」ではないプロのビジネス、しかもビッグビジネスを企む連中の世界観と戦略が少し分かってきた。
とはいえ、私はやはり6月30日に書いたように、YouTubeが理念として掲げる「Broadcast Yourself」の成長を期待したい。