アンダーグラウンド

今朝の散歩では「シラタマの木」ショックのために、いつもなら真っ先に記録するであろう体験が後回しになってしまった。以前から気にはなっていた路上のマンホールの蓋、上水道や下水道につながる穴の蓋を今朝始めて撮影した。今和次郎考現学の流れを汲む赤瀬川原平さんらの「トマソン」ですらない、ごくありふれた有用のものたちである。





大分以前、静まり返った夜中の散歩では下水道を流れる水の音がよく聴こえると書いた。日中はもちろん、比較的静かな朝でも、地下から水音は聴こえない。しかし、今朝はマンホールの蓋を接写しようと屈み込んだら、聴こえたのだった。地下を流れる水音が聴こえると、『不思議の国のアリス』を連想したり、現実の地下空間を連想する。たしか、東京都の地下には洪水時に備えて一見パルテノン神殿のようにも見える超巨大な地下空間があったな、とか。

時間が層というか帯をなしているように、空間だって層をなしている。時間も空間も一層しかないかのように生きることは詰まらない。

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今朝は晴れていて暖かかったのに、専門演習と会議が終わって、大学を出たら、雪景色だった。

スタッドレスタイヤに交換しといてよかった。