ジョナス・メカスによる365日映画、4月、94日目。
Day 94: Jonas Mekas
Wednesday April. 4th, 2007
4 min. 56 sec.
Now We Are Here
music group at
Grace Center,
Bushwick, Brooklyn
"Now We Are Here"楽団
ブルックリン、ブッシュウィックの
グレース・センターで
夜の舗道で演奏する二人の若者。ドラムとトロンボーン。そこにやって来たもう一人の若者は素手で参加する。メカスは「Bushwick!、Bushwick!、」と声で参加する。四人による路上セッション。高架線を走る電車の音に演奏は掻き消される。一同演奏中止し、苦笑い。
場面は変わって、2007-01-05 「I’ll keep only love : 365Films by Jonas Mekas」で見た、ブルックリンにあるグレース・アーツ・センターでの、Now We Are Here楽団の演奏とメカスによる詩の朗読のコラボレーションの続き。NWAHの演奏は、前衛音楽、実験音楽の部類に数えられるだろうが、どこかとても自然な印象を受ける。音楽になろうとする音の素材とそのプロセスがそこに丁寧に置かれるような、とでも言ったらいいだろうか。それに深く呼応するように、メカスは低いトーンの独り言から、叫びに近い激しい発語が一瞬歌に聴こえる域にまで上昇しては下降する。メカスの朗読には誰かへの悲痛な呼びかけが籠められている一方で、NWAHの演奏にはその楽団名の通り、個人の孤独で悲痛な呼びかけに応えるような「僕らはここにいるよ」という静かなメッセージが感じられる。
夜は私の気持ちを沈める
五夜におよぶ午前三時のメッセージで
私の気分は上昇する
五夜におよぶ午前三時のメッセージ
私の気分は上昇する
さあ、奮い立つにはブランデーが必要だ
夜は大丈夫
夜は大丈夫
どんな自暴自棄にも陥ることはない
夜は大丈夫
どんな自暴自棄にも陥ることはない
私の愛の人生は大丈夫
私の人生は私のものだから
人生はただの受取人ではない
私達の愛は日々のつまらなさを超える
私達の愛は日々のつまらなさを超える誰がかまうものか 肉体の堕落を
誰がかまうものか 肉体の堕落を
誰がかまうものか 私があなたが目覚めるのを待っていることを この真夜中に
私があなたが目覚めるのを待っていることを この真夜中に
私は今ここにいる 不安の中で
私は今ここにいる 不安の中で
想う 想う あなたのことを想う あなたのことを想う
誰がかまうものか 誰がかまうものか 肉体の堕落を
誰がかまうものか 肉体の堕落を
誰がかまうものか 肉体の堕落を
私はここにいる この真夜中に
私はここにいる 待っている この真夜中に
想う 想う 不安の中で
想う 想う あなたのことを想う あなたのことを 想う