MAYA DEREN：365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、5月、143日目。

Day 143: Jonas Mekas
Wednesday May 23rd, 2007
3 min. 52 sec.

Maya Deren
on what it means
to be an artist
in an industrial
culture --

マヤ・デレン
産業化された
文化において
芸術家であるとは
どういうことか
について--

メカスは次の一節を読み上げる。

ARTISTS MAYA DEREN
...In a modern industrial culture, the artists constitute, in
fact, an "ethnic group" subject to the full "native" treat-
ment. We, too, are exhibited as touristic curiosities on
Monday, extolled as culture on Tuesday, denounced as
immoral and unsanitary on Wednesday, reinstated for
scientific study on Thursday, feasted for some obscurely
stylish reason Friday, forgotten Saturday, revisited as
picturesque Sunday. We, too, are misrepresented by profes-
sional appreciators and subjected to spiritual imperialism.
Our most sacred efforts are plagiarized for yard goods, our
histories traced, our psyches analyzed, and when everyone
has taken his pleasure of us, in his own fashion, we are
driven from our native haunts, our modest dwellings are
condemned and replaced by a chromium skyscrapper.
"The Divine Horsemen, The Living Gods of Haiti, "
Hudson, London, 1953

芸術家とは　　　マヤ・デレン
...現代の産業化した文化にあっては、芸術家は、実際に、
ひとつの「少数民族」をなし、土着民のような扱いを受ける。
われわれ、もまた、月曜日には観光的好奇心の目に晒され、
火曜日にはこれぞ文化と賞揚され、水曜日には不道徳で不潔だと非難され、
木曜日には科学的な研究の対象として復権させられ、金曜日には
はっきりしない当世風の理由からもてなされ、土曜日には忘れ去られ、
日曜日には再び絵画のように鑑賞される。われわれ、もまた、
専門家によって誤り伝えられ、精神的な帝国主義に服属させられる。
われわれの神聖な努力は剽窃され、われわれの歴史はなぞられ、
われわれの精神は分析され、そして皆がわれわれを勝手に慰み物にするとき、
われわれは生来の土地から駆り立てられ、控え目な暮らしは咎められ、
そしてクロムめっきの摩天楼に取って代わられる。
『聖なる騎士たち：ハイチの生きた神々』
ハドソン、ロンドン、1953

「マヤ・デレンはそのように言った、書いた...」とメカスは小声でつけ加える。

＊＊＊

『聖なる騎士たち：ハイチの生きた神々』（"The Divine Horsemen: The Living Gods of Haiti"）は、アバンギャルドの女神ともいわれるマヤ・デレン(1917-1961)によるハイチのブードゥー教に関する第一次資料として世界で最も重要な文献と見なされてきた古典的な研究書である。