ジョナス・メカスによる365日映画、12月12日、346日目。
Day 346: Jonas Mekas
Wednesday, December 12th, 2007
7:40 min.
Opening of the
New Museum
New York City
ニューヨークの
ニュー・ミュージアム
のオープニング
新しい建物に生まれ変わった「ニュー・ミュージアム」という名前の美術館は、1977年創設の現代美術館で、ちょうど30周年記念に合わせて、12月1日に一般公開された。「反重力的」と評される印象的な7階建ての建築の設計は東京で活動するSANNAの前衛建築家、妹島和世(Kazuyo Sejima)、西沢立衛(Ryue Nishizawa)の両氏による。ちょっと謎めいた両氏である。
大勢の客のざわめきに満ちた薄暗い照明のパーティー会場で、メカスは数人の知り合いと会話したり、マヤ・スタンダール(Maya Stendhal)とカクテルで乾杯したりしている。明るい照明のフロアーで、マヤ・スタンダールに促されて、エレベーターに乗って七階展示室へ向かうメカス。ゴミやがらくたを素材にした作品群を見て、「複製(duplicate)だ」を連発して大受けするメカス。エレベーターに乗って最初の階に戻りかけたが、エレベータからは降りずに、そのまま別の階で降りたらしいメカス。ある女性が話しかけてくる。現館長(Director)のリサ・フィリップス(Lisa Phillips)だ。「マルシア...」と言って壁の方を指差す。エレベターの上に壁に"MARCIA TUCKER HALL"とある。マルシア・タッカー(Marcia Tucker)は初代館長の名である。そばに、ハリー・スタンダール(Harry Stendhal)がいる。一階出口の方にゆっくりと向かうメカス。壁のスクリーンに、新しい建物が建設される過程のコマ抜きの映像が流れている。同じビデオをニュー・ミュージアムの公式サイトのNEW BUILDINGで見ることができる。
現在、ニュー・ミュージアムでは新館初回の展示として「非記念碑:21世紀のオブジェクト展」("Unmonumental: The Object in the 21st Century")が開催中である。30人のアーティストによる100を超える彫刻的作品が展示されているという。