ジョナス・メカスによる365日映画、7月、205日目。
Day 205: Jonas Mekas
Tuesday July 24th, 2007
9 min. 07 sec.
77 Japanese drums
under the Brooklyn
Bridge -- 7-07-07,
I was among the
lucky few who could
not get in ---
2007年7月7日、
ブルックリン橋のたもとで、
"77 Japanese drums"
があった。
私は幸運にも中に入れなかった
一人だった。
"77 Japanese drums"と言われると、和太鼓集団の演奏を連想してしまうが、まったく違う。
Last.fmの7月7日の記事Boredoms Perform 77 Drumによれば、ブルックリン橋の下で大阪出身の生きた伝説的バンドのボアダムス（Boredoms）は77人のドラマーによる前代未聞のステージを繰り広げた。"77"は日本の七夕伝説に基づいた数字であることもちゃんと解説されている。当日のステージにはなんと"full 5-piece, 3-cymbal drum kits"が77台分、下図の通り蛇がとぐろを巻くように螺旋状に配置されたという。
*1
その模様はニューヨークタイムズでも、シンセを操作し指揮をとっているように見えるボアダムスのメンバーYamataka Eyeが大写しされた写真とともに大々的に報じられた。77 on 7/7/07: A Night for Slithering Into a Musical Organism。
メカスはブルックリン橋の下で、会場に駆けつけたが入り切れなかった大勢の人々の間にいて、橋の構造を観察したり、空と雲を観察したり、アジア系の人たちと雑談したりして、会場に入れなかったことを惜しむこともなく、むしろそのことで出会うことになった人や物との交流を楽しんでいるようだ。どうもメカスだけでなく、和太鼓の演奏と勘違いして駆けつけた人もいるようで、メカスが話しかけたある人は「和太鼓は普通退屈(boring：Boredomにかけている）なんだけどね…」なんて言っている。ときどき天に轟くような聴いたことのないドラムの合奏音が聴こえる。和太鼓ではない。メカスは気づいたのだろうか。どうも怪しい。ボアダムス(Boredoms）のことも知らないのかもしれない。
Do you know Boredoms, Jonas?
*1:Pitchforkの7月3日付けの記事Boredoms Reveal 77 Drummers!参照。
