ジョナス・メカスによる365日映画、7月、209日目。
Day 209: Jonas Mekas
Saturday July 28th, 2007
7 min. 31 sec.
Peggy Ahwesh,
Bei Dao,
poetry, cinema,
Williamsburg---
ペギー・アーウェシュ、
ベイ・タオ、
詩、映画、
ウィリアムズバーグ・・・
今日のフィルムは「ゴダール」風に、大きな文字のテロップが大胆に三度入る。
夜の歩道でばったり出会った知り合いの二人の女性と会話するメカス。「まだ映画学校に?」というメカスに、「学校はもうたくさんよ」と答えながら、バッグから買ったばかりの本ABELARDO MORELLのCAMERA OBSCURAを取り出して見せる素性不明の女性。もう一人は映像作家のペギー(Peggy Ahwesh)で、BB OPTICSを紙袋から出して嬉しそうに見せる。別れ際、「あー、ニューヨークの夏よ!」と歌い出すメカスに応じてペギーと相方の女性も歌い出す。
ah, the
summers
of New Yorks!
馴染みのフレンチ・レストラン、ルシアン(Lucien)で、パーティーを控えて、湾曲した細長いテーブルに白い正方形のテーブルクロスを皺にならないようにかけるのに苦労している女性スタッフの様子を傍から応援するメカス。「それは難しいなあ・・・できた!完璧!」
voilà!
夜の街角でゴミ収集する作業員の様子。走り去るゴミ収集車。
「平和の樹(Tree of Peace)」と言いながら両腕を天に向けて伸ばし、右脚を直角に曲げて真っすぐに伸ばした左脚につけるヨーガのようなポーズをとる若い男。「美しい!」とメカス。
日中の街路、中国系の中年男性が誰かに向かって何かしゃべっている。すると傍にいた北欧系の白人の中年女性が「戦後」というタイトルの中国語の詩の英訳"POSTWAR"を読み上げる。次に彼女の傍にいた中国系の中年女性が同じ詩を中国語で読み上げる。北欧系の女性が英語で「合唱」する。二言語によるアンサンブル。「美しい詩ね」と二人。彼らが朗読した詩集の表紙が大写しになる。"UNLOCK / POEMS BY BEI DAO"。Bei Dao、ベイ・タオ(北島)は本名趙振開、1949年北京生まれの詩人。反文革の朦朧詩派(Misty Poets)の中心的存在として新中国最初の文芸同人誌「今天」の地下出版を通じて活躍するも、80年代には弾圧を受け、1989年以降欧米各国の大学等で教鞭をとりながら、亡命詩人として生きている。
- 作者: Bei Dao,Eliot Weinberger,Iona Man-Cheong
- 出版社/メーカー: New Directions
- 発売日: 2000/09
- メディア: ペーパーバック
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