listening carefully to in betweens:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、11月23日、327日目。


Day 327: Jonas Mekas
Friday, November 23rd, 2007
6:17 min.

msc daily
tapings of little
importance

日々の
取るに足らない
種々雑多な
撮影から

夜、アパートメントの外に出てみると、目の前の通りに消防車が停まっている。交差する通りにも三台の消防車が停まっている。野次馬の一人に尋ねる。「どうした?」「分からない」「煙臭いな」

雨の早朝、ところどころに雑草の生えた歩道に立つ。左手には蔦に覆われ尽くさんばかりの金網のフェンス。前方の高架道を左から右へと次々と車が高速で通過して行く。高架道をくぐって向こうからやってくる車はヘッドライトを点灯している。

アスファルトの路面に散らばるカエデの落ち葉を見る。雨が打つ。歩き出す。公園を縦断する通りだ。鼻歌が聞こえる。
通りの両側に広がる公園の敷地内には大量の落ち葉が積もっている。見上げるとまだたくさんの葉が揺れている。

暗い室内、縦長の格子窓越しに外を見る。隣の建物の壁しか見えないと思ったら、右上隅にわずかに曇り空が見えた。救急車のサイレンの音が聞こえたと思ったら、すきま風の音だった。

薄暗い室内の別の二つの格子窓に目を向ける。窓枠よりも幅の狭い黒っぽいカーテン。すきま風の音。

明るい照明の下、書類が適度に散らかったデスク周り。タイプライターがある。

部屋の隅、磨りガラスの窓越しに通りを行く車の影が映る。首の長い扇風機。丸テーブル。

***
色んな境界、中間に(で)、耳を澄ましているのが感じられる。