13回目の冬


私はいうまでもなく、風太郎もだいぶ頭の毛が薄くなった。


若い頃は真っ黒だった鼻の色もずいぶんと薄くなった。町内には会うたびに「色が抜けた梅干しみたいだなあ」と失礼なことを言ってくれる愉快な人もいる。