ル・クレジオ・アンソロジー

KOSACこと奄美在住の写真家・濱田康作さんによる、白波たつ冬の奄美の海を眺めるル・クレジオ(Jean-Marie Gustave Le Clézio, 1940–)の後ろ姿(「すばる」2006年5月号の特集扉)

ふと思い立って、ル・クレジオについて書いたエントリーを緩く束ねておくことにした。主題的に書いたもののほかに、折にふれて言及しているものが予想以上に多いことに我ながら驚いた。父の死後の私の人生の核心部にすーっと入ってきたのが、「白い皮膚をしたインディオ」としてのル・クレジオだったと言えるかもしれない。それにしても忘れている。自分が書いたとは思えないものもある。穴があったら入りたいくらい恥ずかしいものもある。でも、人生って、そんなもんだろう。というわけで、ル・クレジオ・アンソロジーです。