羽幌、「みなと食堂」

5日、朝7時に札幌を出発した。渋滞回避を最優先して国道275号線を北上し、雨竜、北竜を経由して留萌に出た。留萌川の河口で川と日本海に挨拶してから、左手に日本海を眺めながら海岸沿いの232号線を北上した。連休とは思えないほど道路は空いていた。お昼すぎに羽幌に着いて、羽幌港のフェリー・ターミナルに向かった。焼尻島と天売島を一日数回往復する高速船とフェリーが発着する沿海フェリー・ターミナルである。ターミナルの一階の待合室に隣接して、ウニ、イクラ、エビなど海の幸が絶品と噂の「みなと食堂」がある。

ところが、今日のお薦めを女将さんに尋ねたら、時化(しけ)続きで、海の食材が底をついたという。残念! でも、とても正直に良心的な商売をやっていることが窺えて、気分が良かった。結局、空腹に堪え切れず、仕方なくメニューを眺め直して、カツ丼(私)と塩ラーメン(カミさん)にした。美味かった。カミさんがターミナルでゲットした焼尻島と天売島の観光用パンフレットを見ながら、特に無数といっていいほどのオロロン鳥ウミガラス)が群れる岸壁の写真に惹かれ、次回は島に渡ろうと二人で話した。

ターミナルの入口前ではなぜか数多くのカモメが群れていて驚いた。一瞬、映画「かもめ食堂」を連想した。案の定、みなと食堂では「カモメのエサ」が一袋百円で売られていた。

カツ丼とラーメンを待つ間に、ちょうどフェリー「おろろん2」号が着岸し、連休を島で過ごした乗船客が次々とタラップを降りてくるのを眺めた。一人旅らしい若者、若い両親の家族連れ、お年寄りのカップルなど、様々だ。数えてみたら、73人だった。多いのか少ないのか分からない。食後、ターミナルの周囲を歩いた。巨大なオロロン鳥の像にたまげた。