天の采配か

昼休みに弁当を買いに行った近所のコンビニでくじ引きをしたらまた缶コーヒーが当った。複雑な気持ちである。前回当ったときはこんな様子だった。

今回もまた、私はよせばいいのに、「これで運を使い果たしたかなあ、、」と口走ってしまった。そしてひそかに、「そんなことありませんよ。これがいいことの始まりです」みたいなフォローを期待していた。しかし、今日のクールな女店員さんはちょっと受けていたがそれらしいことは言ってくれなかった。ほんとに運を使い果たしてしまったような気持ちになりかけたというのはウソで、笑いだけでも嬉しかった。

それから、缶コーヒーということで、妙な符合も気になる。前回缶コーヒーが当った直後から目に留まって読み継いでいる新聞連載小説では、缶コーヒーのもたらす小さな幸福を噛み締めることのできる「聖なる怠け者」の小和田君が主人公である。そもそも缶コーヒーを買うことのない私に対する、これは何かのサインなのかと思ってしまう。缶コーヒーのもたらす小さな幸福も知らないで今時の大学生に何を教えられるというのか。どこからともしれず、なんとなく上の方から、そんな声が聞こえてくる気がしたのであった。