オーストラリア帰りの青年


厚別川



モヨウフグArothron stellatus



イトウ(Hucho perryi)? 未詳。



不思議な符合もあるもので、今朝散歩で拾ったハクモクレンの長い枝を釣り竿に見立てた話を書いた。午後から人を迎えに新千歳空港に行くと、そこには「大物」がいるではないか。しかも、若い釣り師に出会うことにもなったのだ。


新千歳空港の到着ロビーにある大きな水槽の前でひとりのとても穏やかな青年と話した。‘catch and release’ と書かれたステッカーの張られた長い円筒の釣り竿のケースを肩にかけていた。顔を水槽に近づけ、時々手で水槽の表面をなぞるようにして魚に信号を送っているように見えた。デジカメでモヨウフグやタマカイやメガネモチノウオの顔のアップの写真を撮っていた。「魚がなついてるみたいだね?」「あ、はい」「これからどこかへ釣りに?」「いえ、帰ってきたところです」「そう。どこ?」「オーストラリアへ行ってました」「へー、そうなの。川釣りだよね、釣れた?」「はい、スズキの仲間が」「大物?」「これくらいでした」と彼は両手を左右に1メートルくらい開いてみせた。「へー、すごいね。大物だね」「はい」と彼は笑顔になった。どこの川か聞き損ねた。私が水槽から離れてからも彼はしばらく水槽の中の魚たちとコミュニケートしていた。本当に魚が好きなんだなと感じた。


a small aquarium in an arrival lounge, 53sec.


TULLY'S COFFEE, 31sec.