島の青年になったひとりの若者の転身と抵抗の記録。彼の滾る血潮が七島灘に映る。
稲垣尚友・文／大島洋・写真『海上の集落−−薩南諸島トカラ』（ナツメ社、1979年4月、asin:B000J8HXF8）。大島洋の写真はカバー写真を入れて105点。
写真・大島洋（24頁）
海上は穏やかとはいえ、揺れる。平島と中之島との間に一ヵ所、潮流の早いところがあり、そこを横断するときは必ず揺れる。（222頁）
稲垣尚友『十七年目のトカラ・平島』（梟社、1995年、asin:4787763083）
稲垣尚友『密林のなかの書斎–––琉球弧北端の島の日常』（梟社、1996年、asin:4787763105）
稲垣尚友 [文] ／大島洋 [写真]『灘渡る古層の響き−−平島放送速記録を読む』（みずのわ出版、2011年7月、asin:4864260087）。付録CDには昭和49年（1974）6月27日〜10月4日の放送が27トラック収録（録音時間73分34秒）。大島洋の写真は78点。
船乗り仲間が「七島灘」と呼んで恐れている難所が、東シナ海のただ中にある。（9頁）
海原を漂う潮には流れがあり、それはあらゆるものを洗い流し、まっさらに浄めてくれる。海水に浸けた竹笹をシオバナ（潮花）というが、これは神事・祈祷には欠かせない小道具である。（310頁）
参照
