「一瞬の永遠」の記憶:HASHI[橋村奉臣]展を訪れて7

『横浜逍遥亭』の中山さんが、ご自身をはじめとするブログつながりの面々がHASHI展に集結することになった経緯、そこで初めて会った人々の個性的な様子(私の場合はかなり異常な様子(笑い))、そしてHASHIさんを交えての宴の模様、その場の空気感を見事にとらえた報告を書いている。
2006/10/30 (月)「一瞬の永遠」

笑いあり、涙ありの幸せなひととき。秋の夜長、つかの間の濃厚な祝宴は「一瞬の永遠」だった。

最後のこの一文にこそ、その夜実現した「一瞬の永遠」の記憶全体が見事に刻印されている。この一文は私にとってその日起ったことを想起するためのこの上ない引き金になるだろう。

目に見えないものをちゃんと形にすることはやっぱり難しい。自分の気持ちを言葉にすることもそうだが、それ以上に、他人が大勢関わった場面の模様を、主観に偏らずに言葉にすることは非常に難しいものだ。ところが、中山さんはそれを軽々と手際よくやってのける。実際には軽々とではないかもしれないが、出来上がった文章は軽快で、さらに随所で余韻さえ生み出している。

実際にお会いした中山さんは、ブログの文体通りの人だった。正確にはもちろんプラスαがいっぱいあったが、ブログの文体が信頼がおけるのと同様に実際にも非常に頼りがいのある方だった。ブログ上で文体のみを介して培われた信頼感は現実世界での信頼感に直結した。そんな中山さんは写真に撮られるのが嫌いな方だが、恵比寿のVACANZAに今正に入らんとする一瞬のその姿を私は偶然撮った。(中山さん、これならOKでしょう?)