ルピナスの豆?、ツタンカーメンのエンドウ?

札幌、曇り。

藻岩山。

植物の検索と同定はあいかわらず困難を極めることが多いが、ネット上の図鑑の場合には、やはり写真が大きな決め手になる。しかし似た写真にたどりつくまでが結構難儀する。たいがいは色か開花時期を目安に絞り込みをかけるが、その段階で見ることができる写真はサムネイルの小さな写真のため、識別できないこともままあったりする。そうなると、結局、例えばピンクの花なら、ピンクの花に分類されたものの拡大写真を全部見ることになる。今日は、目がしょぼしょぼしていきなりネット上の図鑑で写真検索するのを諦めて、まずは『北海道の植物』(北海道新聞社)上下巻をひさしぶりに「しらみつぶし検索」した。

道端で、こんなところにどうして枝豆が、と思ってよく見たら、ルピナス(昇藤, Lupinus)の鞘だった。ルピナスはハウチワマメというマメ科なのだった。鞘の中にはどんな種=豆が入っているのか。今度調べてみよう。

昨日まで枯れたように見えた極小の粒粒が濃いピンクの花に変化していて驚いた。バラ科エゾノシモツケソウ蝦夷下野草, Filipendula yezoensis)。一個の花は直径5ミリに満たない。

散歩の範囲内には私のお気に入りのコーナーが沢山あるが、そのうちのある一角は半分畑で半分野原という贅沢な空間である。野原にはサクラ一本、シモクレン二本、もう一種不明の木一本があり、それらの足元では春から次々と色々な草が花をつけ、今は何度も記録したおそらく畑の方から種が飛んで来たチャイブ(蝦夷葱)が花盛りである。今朝、畑の方を見やると順調に生長していたジャガイモの花が咲いていた。

ジャガイモ馬鈴薯, potato, Solanum tuberosum L.)の花。近寄ってズーム撮影。

畑の端の雑草に紛れるようにして、直径1センチに満たない小さな白い花が咲いていた。濃紺のラインが素敵だ。ミツバフウロ(三葉風露, Geranium wilfordii)。同じフウロの仲間であるゲンノショウコウに非常によく似ているが、葉の裂け方が深いところなどで区別するらしい。

これは花の形状からマメ科で、エンドウ(豌豆, Pisum sativum)の仲間だと思うが、いわゆるツタンカーメンのエンドウ(King Tut pea)が最も似ている。ツタンカーメンのエンドウ?

道端にへばりつくように咲いていた直径1センチに満たない小さな黄色い花。カタバミ(傍食, Oxalis corniculara)。