カエデ、ヒマワリ

札幌、薄曇り。藻岩山も烟る(→ 写真)。

原生林の湧き水は枯れていた。私たちの散歩コースをほぼ逆回りに散歩するおばあさんがいる。彼女は腰掛けて一休みするポイントを数カ所持っている。私はそのうちの二カ所を知っている。非常に意外な場所に彼女は休憩ポイントを見出していて驚くと同時に感心したことがある。彼女は出会うたびに、風太郎に声をかけては優しく頭を撫でる。犬は例外なくそうだが、風太郎もその人の言葉の音色や表情や仕草から瞬時に「本心」、「本気」を見抜くようで、いくら声をかけられても、無視することも少なくない。しかし、そのおばあさんの場合には気がつくと寄って行こうとする。今朝もそうだった。おばあさんは無意識にだろうが、相手の警戒心を解くかのごとく、ゆっくりゆっくりと両手を差し伸べて、風太郎の反応を確認してから頭を撫でる。「散歩かい?……めんこいねえ」と言いながら。

とある角を曲がるとき毎朝目に飛び込んでくるカエデ(楓, Acer)の紅葉。

別の角を曲がるとき毎朝目に飛び込んでくるヒマワリ(向日葵, Sunflower)。黄色の記憶が重なる。