下川さんへ

もの言わぬ花のような木のような方たちと(Emmaus' 2009-09-04)

下川さん、そちらにコメントできないので、ここで応答させていただきます。

下川さんが語れない、語るまいと思ってきたにちがいない仕事のことを書いて下さったことを嬉しく思います。私のことなど問題ではないと思いますが、敢えて言うなら、私にとって花や木は毎朝撮影しながら思わず声をかけている大切な相手です。毎日変化するその姿に自分の生きざまや死ぬ覚悟のほどを映し出す鏡のような存在だと言えるかもしれません。撮影は喪った存在の穴を埋めようとする行為なのかもしれません。あるいは自分が花や木のような存在になる練習をしているのかもしれません。下川さん、その方たちと、何かを語るのではなく、最期のその場で寄り添うことが、あるいは、足を擦ったり、声をかけること自体が大切な体験の只中から、その方たちとも冥土で笑って話せるような話をいつか聞かせてください。