「花を奉る 石牟礼道子の世界」を見て


一昨日の夜、NHKの特集番組「花を奉る 石牟礼道子の世界」を見た。昭和2(1927)年3月11日生まれの石牟礼道子さんは、昨年の東日本大震災の当日84歳を迎え、今年で85歳になる。原発問題にも通底する水俣病問題の解明に全身全霊を捧げ続けてこられた石牟礼道子さんの一言、一言の重さ、深さ、広がりが胸を打った。そして彼女の感情豊かな表情と仕草、蝶が飛ぶように軽やかな語り口に、まるで美しい舞踏を見ているかのように魅せられた。それは3年前の転倒による大怪我がもとで車椅子生活を余儀なくされ、パーキンソン病による不随意運動に悩まされていることを忘れさせるほどだった。


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