2009-04-21から1日間の記事一覧

エゾエンゴサク

札幌、雨。強風。落ち葉は舞い、草木は揺れ、大気は低い唸り声を上げる。原生林の奥に青が点在しているのに気付く。目一杯ズームして撮ってみたら、エゾエンゴサク(蝦夷延胡索, Corydalis ambigua)だった。ケシの仲間だ。久しぶりに、原生林のサウンドスケ…

まるで墓のような揺籃のような

遠くからでも思わず目をみはる不思議な姿をした桜の樹がある。かつての大樹の姿を想像させる直径70〜80センチの太い主幹は途中で切断され朽ちている。それはまるで内蔵や骨が剥き出しになったかのような無惨な姿を晒している。そこから曲がった腕のように伸…

グールドの鳥打ち帽:坂本龍一のグリーンランド旅日記(travel itinerary)から

昨年、グレン・グールドのコンピレーション盤をつくる機会があって、70枚あるんだけど、彼の録音を全部聴き直した。同時にグールドの本を読んだりもした。グールド自身は北極圏へは行っていないんだけど、彼は、北にあこがれ、北をめざしていた人だった。行…

「絵引き」の発想、念仏を栖(すみか)とす

非常に優れた自伝である宮本常一の『民俗学の旅』の最終章は「若い人たち・未来」と題されている。基本的には、「可能性の限界をためしてみるような生き方」(194頁)、「生きるということはどういうことか、また自分にはどれほどのことができるのか、それを…

なぜ苦しみながらも愛するのか

懐かしい曲。 乾いた道をころがる太陽 うちすてられた望郷の思い 時の狭間をさまよう情熱 空を映した瞳の色 …… あなたを 失ってなお 追い求める 夢の果てまで はるかな旅へと ……more こんな日本語の歌詞(大貫妙子作詞)と …… なぜ苦しみながらも愛するのか …