2009-12-06から1日間の記事一覧

魔境

長谷川さんちのベンチ 暴風雨の夜が明けた。雷鳴も二回轟いていたなあ。朝の空気は生温く湿り気を帯びていた。光の具合がよかった。写真家が「魔境」と呼ぶこともある、風景や人々の顔が潤いをもちはじめる時刻、例えば午後4時、があるけれども、そんな感じ…

通過者の自覚

かつて宮本常一が日本各地を歩きながら撮った10万枚の写真に度肝を抜かれた森山大道は、それら10万枚の写真は、誰もが目を奪われ時代を特徴づけるような「突出した出来事」には目もくれず、それらとは正反対の、いわばその裏側の「突出していない日本の場所…

丸石

道端にあるはずのない丸石がごろんと転がっていた。昨夜の暴風雨でどこかから流れ着いたらしい。 藻岩神社の「猿田彦之命」の碑。 苅谷さんちの畑。雪は消えた。 傘 スズメ(雀, Tree Sparrow, Passer montanus)の群 雲 道端にまた丸石かと思ってよく見たら…

欅、唐松、菊、アフリカ金盞花、剃刀菜、連翹、雪晃木

ケヤキ(欅, Zelkova tree, Zelkova serrata) カラマツ(唐松, Japanese larch, Larix leptolepsis Gordon) キク(菊, Garden mum or Chrysanthemum, Chrysanthemum morifolium) オステオスペルマム(アフリカ金盞花, African daisy or Cape Daisy, Osteo…

カタカナのニンゲン

ツタ(蔦, Japanese creeper or Japanese Ivy, Parthenocissus tricuspidata) ガンジス河の河原で人間の死体が粗大ゴミのように無造作に次々と燃やされる光景を見続けたり、中洲に流れ着いた人間の死体に食らいついていた犬たちに襲われて命を落としそうに…

仁義

藤原新也と姜信子が書くものには抜き身のような裸の人間としての「仁義」を感じるから好きだ。そこまでそんなふうに書いて大丈夫、と思わず心配してしまう自分の立っている地平の向こうを彼らは歩いている。しかも、書かれたものに留まってはいない。彼らに…