ブログの醍醐味と効用

拙(つたな)いながらもそのときどきでベストを尽くして、時に脳が暴走して、ブログに投じた記事に、見ず知らずの方から、真剣な応答があるのは、信じられないくらい嬉しい。エントリーやコメントなど言葉による直の応答だけでなく、トラックバック、ソーシャル・ブックマーク、RSSも含めて、顕在潜在の複雑なつながり(コミュニケーション)が、どんどん成長していく実感がある。そんななかでも、横浜やシリコンバレーで体を張って生きていらっしゃる中山さんやbookscannerさんからの言葉による直の応答では、ほとんど実際対面しているような現実感、緊張感が生まれる。ブログでこんな体験ができるとは想像もしていなかった。

他方で、ブログに言葉を投じることは、自分の欠点、嫌なところ、至らないところ、配慮不足なところ、をどんどんさらけ出すことになる。ひやひやすることもしばしばだ。落ち込むこともある。あのエントリーは消してしまいたい、と思うこともある。でも、そういう恥さらしを後悔せずに前向きに続けるうちに、少しずつ文体も心も鍛えられてきたような気がする。今でも、とても読み返す気になれない、顰蹙(ひんしゅく)買っただろうなと思うエントリーがいくつもある。でも消さない。そういうふうにしか書けなかった自分がいた/いるのだから、正しい道としては、そういう未熟なエントリーさえ生かすような大きな器のエントリーを書けるような自分に成長するしかないよな、と思う。

ブログは一面で、言葉で自画像を描いては消し、描いては塗りつぶし、を繰り返すような、果てしのない自己批評のような気がして来た。この効用は計り知れない。