本の電子化にかぎって、グーグルの本当の狙いは何かという問題について、bookscannerさんが「直球勝負」で来た。私は当然、「見送り三振」。凄い。ど真ん中に来たのに、何度か視界から消えた。私の狭い視界から消えた部分は、まだ誰も答えを持っていない、グーグルしか、だと思うので、今後の捜査に委ねるとして、本筋の論の展開には、ただただ唸るばかり。bookscannerさんの見事な診断と処方箋はみんなの財産だと思う。もちろん、「記憶する住宅」の美崎さんの存在は計り知れないくらい大きい。
『グーグルが本の電子化で狙う「うまみ」の正体は』に応える(当面の最終)http://d.hatena.ne.jp/bookscanner/20061001
サンフランシスコで活躍した、なんていったけ、探偵から推理作家になった人、あわててグーグルで検索して、想起しました、「ハメット」のような、サンフランシスコ繋がりで連想しただけで、実力からいうと、やっぱり「チャンドラー」のようなbookscannerさんの手腕に私は脱帽した。謙虚に前向きに、bookscannerさんの診断と展望を引用しておく。
引用とか参考文献を介した「正当派のつながり」だけでなく、アンカーテキスト効果のもたらす「なんだ、このつながり」ってのが出てきて、新しい発想につながっていくんじゃないかな
そんな発想装置として機能するんだったら、たくさんの人がわんさか押し寄せるだろうから、Googleは高いお金出して、本を電子化しても、やっぱり元とれるよね。
そんなこんなで、ウィトゲンシュタインは、ウルトラマンともリンクが張られたわけで、こりゃ、どえらい世界だな、って思った。
これが、あと数年でGoogleが提供できるかもしれない発想装置なのかな、と思うと、ニヤっとするわけ。
そんな未来を垣間見た数日だったな。
私も、本当にそうでした。
ところで、私の視界から消えた瞬間の球筋の行方、消息については、
検索好きの人からすれば、アンカーテキスト効果やページランクなんてのは当たり前じゃん、って感じなのかもしれないけど、本当に知りたいのは、アンカーテキスト効果ってもんの存在そのものじゃないんだよね。むしろ、数多くある単語の中から、なんで、「本が本を読む」って単語だけが、Kellyさんの論文へつながったのか、って部分が、知りたかったんだけど、迷宮入りだな。こりゃ。
bookscannerさん、是非「迷宮」の中を案内してくださいよ。一番面白いところかもしれない。