反インターネット宣言本?

「知ることより考えること」

ん?これは池田晶子さん(哲学者らしい)の新刊本のタイトルだ。来たな、と思った。こういう線を狙う本がいつ出てもおかしくない状況であると思っていた。しかも、売り文句にはこうあった。

インターネットなんかいらない。もし本当を知りたいなら、考えることだ。

来た、来たと思った。反インターネット宣言だ。面白そうだ。池田さんがインターネットをどう捌いているかを知りたい。読んでみたい。
知ることより考えること
ところで、読後感想とは別に、是非書いておきたいことがある。この情報量的にはわずかの言葉からでも、池田さんの本の中身は透けて見える、と感じてしまう私の気持ちを整理してみたい。これはあくまで「私的情報的実験」。手がかりになるのは次の三つのセンテンスA,B,C(Aは不完全)。

  • A知ることより考えること(〜)
  • Bインターネットなんかいらない。
  • Cもし本当を知りたいなら、考えることだ。

私は、逆に、この三つの箇条書きから、その気にさえなれば、一冊の本を書くことは十分可能だと考えてしまう。ちなみに、今の私なら、次の三つの箇条書きから、同じように一冊の本が書けるような気がする。

  • A'下手に考えることより、少しでも多くのことをより良く知ること(〜)
  • B'インターネットをより良く考えるための道具にするには。
  • C'もし本当に考えたいなら、知ることだ。

でも、これじゃ、「まとも」すぎて、売れなさそう。そうか、だから(〜)。どう思いますか。

蛇足ながら、

本の広告は人を本へと誘う索引(index)であり、書籍広告欄をざっと見る(scan)ことはカタログ検索の一種である。広告は本の中身の魅力を簡潔に誇示する。そして、本の題名は本にとって最重要なインデックスだ。そして著者名もまた著名になればなるほどインデックスとして強力な力を発揮する。