札幌、曇り。晴れ間あり。暑い。
家を出てすぐ一匹の大型の蝶に出会う。アゲハチョウ(Papilio xuthus)だった。ひらひらひらひら、と頼りなく舞っていた。弱っているのか、動きにキレがない。休む場所を探しているように見えた。羽の色も褪せているように見えた。
藻岩山のある北方面の空の様子。
南の空の様子。こういう雲が多い日には、カメラアングルのちょっとした違いで光に弄ばれる。はなから露光のコントロールなどする気もないので、それが楽しかったりする。
定番のコースから外れある小路に入ると、庭にクリ(栗, Castanea crenata)が植えられたお宅がある。まだ若いが、その家よりも高く育ち、丈7、8メートルくらいか、葉はよく繁り、実もつけていた。庭に栗の樹のある家。「痛い」かもしれないが、悪くない。
その小路を歩くと必ず目にとまり、立ち止まって見入ってしまう、なぜかどこか惹かれるヤマハギ(山萩, Lespedeza bicolor)の花と葉。
定番のルートに戻ると、道端に色のずいぶん薄いムラサキツユクサ(紫露草, Tradescantia ohiensis)が目にとまる。色が薄いだけで別の花に見える。ウスムラサキツユクサと命名したいほどだ。この色は悪くない。
遠くからでも目に飛び込んでくるアメリカフヨウ(亜米利加芙蓉, Common rose mallow, Hibiscus moscheutos)の薄いピンクの大輪の、径20センチ近い花たち。
同じ庭には、丈は低いが、同じように大輪の、しかし色が格段に濃いアメリカフヨウが咲いている。肉眼では花弁の全体がもっとずっと濃いピンクである。蕾は充血したように真っ赤。
トウモロコシ畑の隅っこでタンポポ(蒲公英, dandelion, Taraxacum platycarpum)の種が目にとまる。いつ見ても幾何学的に見事な構成だと感心する。
直売所では車で乗り付けた常連客らしい年配のご夫婦がトウキビを買われていた。