授業で大きな声で喋り続けたせいで、喉が潰れ、とうとう声が出なくなった。
昨日の大人数の講義のときから嫌な予感があった。いつもは使わないマイクを手にしていた。ところが熱が入って、気づいたときにはマイクを放り出して、声を張り上げていた。大人げない。講義が終わった後には、刑事コジャック(知らないだろーな)の吹き替えの声(誰だったか思い出せない)のようになひどい濁声になっていた。
一晩中、喉が痛かった。
今朝の講義では、あらかじめ、喉の調子があまりよくないので、声を抑えて話すから、よく聞いてね、と前置きしてから話し始めた。ところが、話し始めると、止まらない。声も大きくなる。とうとう、終了間際には声がひどく擦れてほとんど出なくなっていた。授業が終わってからそれに気づいたある学生が心配してくれた。「先生、気合い入り過ぎっすよ。」「...」親指を立てスマイルで応答した。
小学校の時から担任の先生に、前後の見境がない、猪突猛進、石橋を叩かずに渡ろうとする、のような注意をよくされたことを思い出した。
ところで面白いことに気づいた。声が出ないと、文章も書けないような気がしていた。ハッとして、声は出なくても手は動くんだから書けるよな、と気づいて、こうして書いている。そして書いている最中、頭のなかで声を出していることがいつも以上にはっきりと意識されることにちょっと驚いていた。喉と手は深いところでつながっている。そう実感した。
しばらく、うがいをしたり、のど飴を舐めったりして、喉をいたわることにする。痛みは少し和らいできた。