春学期がスタートして

先週から春学期が開始して、私が担当する講義ものの情報文化論、情報倫理、論理学入門も初回を一通り終えました。

情報文化論では大学生としての自覚を深く促しつつ、情報文化史的な背景を押さえた上でインターネットをフル活用した知的生産のための態勢作りが急務であることを訴えました。

情報倫理でも大学生としての自覚を厳しく促しつつ、実践的な倫理観を身につける必要性を訴えました。自分を含めた人間は何によって動いているのか、そしてさらにどうすればどう動くのかに関する複眼的かつ動的な観点、要するに一種の免疫力も備えた実践的な倫理観を養うことが目的です。主に(1)言動における善悪の基準を内面化する躾や教育の効果と限界、(2)懲罰システムとしての法の効果と限界、(3)行動を一定の方向に誘導するアーキテクチャーの効果と問題の三点を軸に色々と話す計画です。

論理学入門でも大学生としての自覚を広く促しつつ、ことばの技術としての生きた「論理」を身につける必要性を訴えました。そして私のその訴えの言葉そのものを題材にして、「表現する」技術、すなわち自分とは意見が違う他人とコミュニケートする技術の基本中の基本としての「論理」の姿に触れてもらいました。

ちなみに私のいう「大学生としての自覚」とは、もし明日社会人にならなきゃいけなくなっても困らないくらいの自覚というかなりキツい要求です。