2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『ウェブ進化論』を読む4:ブログと総表現社会

受講生の皆さん、こんにちは。今回は 1)改正著作権法(2004.1.1施行)を巡る「映画53年問題」にふれ、企業間の利害の対立が法律の解釈上の対立となって表面化していること、そしてそもそも映画だけを保護期間70年に延長した改正法自体の本質的問題について学…

An Inconvenient Truth

地球規模で思考するための恰好の訓練になる映画が米国で公開されました。 5/24にLAとNYCで公開されたAl Goreの地球温暖化レクチャーをもとにしたDavis Guggenheim監督のドキュメンタリーAn Inconvenient Truth(「不都合な真理」)です。少しでも早い日本公…

図書館には天使が住まう

受講生の皆さん、こんばんは。今回は紀元前8世紀から3世紀までを歴史的舞台としていわゆる古代ギリシアとヘレニズムを「古代情報のデータベース化」あるいは「神の情報文化史」として概観しました。前回とのつながりを重視しつつ、要点を絞りに絞って、し…

『ウィトゲンシュタイン哲学宗教日記』

受講生の皆さん、こんにちは。今回は、「オヤジのおせっかい話」、といってもかなり本質的な話をしてから、1)メインの資料「グレーゾーン」を使って、現実世界から可能世界へ通じる言語の道について敷衍(ふえん)し、さらに、社会生活における議論の困難と…

Google Notebook,Firefox

IT

(追記)今日現在、Google Labsに公開されている最新サービスはGoogle Notebook(5/16)ですが、その持つ意義を探っていて、新興ブラウザFirefoxの開発者Darin Fisher(IBMからGoogleに移籍したという象徴的な経歴を持つ)のCNET Japanの興味深いインタビュー…

『ウェブ進化論』を読む3:ロングテール現象とWeb 2.0

受講生の皆さん、こんにちは。今回は、初めにちょっとだけ、「オヤジのおせっかい」話をしました。そして、このブログでも紹介してきたグーグル・ブックサーチ、グーグル・トレンド、グーグル・アース、グーグル・マップ等のグーグルの「ルール破壊的」サー…

魔法としての料理と神のデザイン

受講生の皆さん、こんばんは。当初、「難しくて、ついて行けない」と悲鳴をあげていた人たちも、次第に「難しいけど、面白い」と食いついてきてくれるようになったことは、本当に嬉しいことです。今回は、 1)前置きとして、この講義の目的のひとつである、色…

もう一人の自分

受講生の皆さん、こんばんは。以下は05/16の追記です。話のスケールが大きすぎて、さっぱり分かんない、という人もまだ少しいるようですが、もう少し我慢して話につきあってください。そうすれば、必ずパッと視界がひらける瞬間が訪れるはずです。もし20年前…

小熊英二、ハイデッガー

受講生の皆さん、こんにちは。今日は、 1)約束通り、事実からなる現実世界を出発点にして、日常言語を介して、いかに可能世界を拓(ひら)くか、について板書しながら解説しました。事態からなる論理空間と対象(名)の論理形式の把握に戸惑った人もいたよう…

『六ヶ所村ラプソディー』

6月29日(木)映画『六ヶ所村ラプソディー』の上映会と鎌仲ひとみ監督のトークがあります。興味のある人は是非足を運んでください。私は2回目に駆けつける予定です。会場:ドラマシアターども(江別市2条2丁目7-1 / http://www.geocities.jp/dt_domo/) 1回…

Google Trends

IT

5/16のWBSでも取り上げられたグーグルの新しいサービスGoogle Trendsは、検索キーワードに対する国別、地域別言語別検索数や推移を調べることができる。また、複数のキーワードをカンマで区切って検索するとそれらを比較することもできる。試みに、日本語で…

stop-rokkasho.org、『六ヶ所村ラプソディー』

音楽家坂本龍一さんからのニュースレターで、本日5/17にとうとうstop-rokkasho.orgというウェブサイトを開設したと知らされました。これは地元の方々をはじめ多くの人たちの反対運動(私も青森県知事宛に反対メールを出しました)を無視して3月31日に試験運…

『ウェブ進化論』読む2:グーグルの凄さ

受講生の皆さん、こんにちは。今回は 1)グーグルの「書籍検索サービス」の凄さと「ウィキペディア」を概説してから、 2)資料「『ウェブ進化論』読む2」を使ってやっとグーグルの実体を解説しました。ネットの「こちら側」と「あちら側」の違い、グーグル社…

神の視点

受講生の皆さん、こんにちは。 今回はまず、 1)前回の復習を兼ねて、アメリカにおける進化論教育の現状、ID(インテリジェント・デザイン)説にふれながら、この講義でいうところの「神の視点からの思考実験」との違いについて説明し、宇宙観測にまつわる時…

論理への感受性

受講生の皆さん、今晩は。 今日の授業では、 1)前回までの授業内容を簡単に振り返り、メインの資料(04論理への感受性)に書かれている内容について説明しました。専門的な論理学の位置づけに関しては、一般教養レベルでは哲学の中の一分野と見ても間違いで…

Google Book Search

IT

朝日朝刊でも報じられたように、グーグルは年内に日本でも「書籍検索サービス」を始めると発表した。書籍検索サービスと聞いても、あまりピンと来ないかもしれないが、これはかなりスゴい(ヤバい)サービスで、従来の書籍流通と販売のシステム、図書館サー…

ネット百科事典Wikipedia

Web 2.0の動向の一つとして誰もが執筆・編集に参加できるネット百科事典Wikipediaの成功がありますが、その日本語版管理者の貴重なインタビューを下記で是非読んでください。Hotwired Japan > MATRIX > Web2.0的信頼の構築 > 03ウィキペディア日本語版管理者…

萱野茂さん追悼

追記:萱野茂さん追悼「神の視点」で世界を見るとはどういうことか、政府や企業の世界戦略とは根本的に異質な望ましい世界観とは何か、その具体例が、北海道で暮らす私たちの非常に身近なところにあります。坂本龍一さん経由で辻信一さんによる萱野茂さんを…

梅田×平野対談

「新潮」6月号の梅田望夫×平野啓一郎の対談はもう読みましたか。面白いよ。それに関する江島健太郎氏の抉った評も是非読んでください。 「新潮6月号の梅田望夫×平野啓一郎の対談を読んで」 http://blog.japan.cnet.com/kenn/archives/002805.html

『ウェブ進化論』を読む1:「革命」であることの真の意味

受講生の皆さん、こんにちは。本日の授業では、1)大学生のうちに身につけるべき心構えについて説教しました。 2)標準的な情報倫理の知識を問う「練習問題3」をやってもらいました。コンピュータとネットワークの基礎的な知識と著作権法をはじめとする法律の…

世界を設計する眼

受講生の皆さん、こんにちは。 今回の教室変更に関しても掲示、張り紙、そしてこのブログでもお知らせしてありましたが、一部に混乱があったようで残念です。未だに、週に一度は三上研究室と三上のブログを覗くという最低限の「約束」さえも果たしていない人…

ブログの使い方

皆さん、今晩は。連休はどうでしたか。充電できましたか。明日からまた憂鬱でなくもない日常が再開しますが、気合い入れて行きましょう。左のメニュー欄に「カテゴリー」を追加しました。授業名を選択すれば、その授業関連のすべての記事が日付順に表示され…