2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧

通過者の自覚

かつて宮本常一が日本各地を歩きながら撮った10万枚の写真に度肝を抜かれた森山大道は、それら10万枚の写真は、誰もが目を奪われ時代を特徴づけるような「突出した出来事」には目もくれず、それらとは正反対の、いわばその裏側の「突出していない日本の場所…

丸石

道端にあるはずのない丸石がごろんと転がっていた。昨夜の暴風雨でどこかから流れ着いたらしい。 藻岩神社の「猿田彦之命」の碑。 苅谷さんちの畑。雪は消えた。 傘 スズメ(雀, Tree Sparrow, Passer montanus)の群 雲 道端にまた丸石かと思ってよく見たら…

欅、唐松、菊、アフリカ金盞花、剃刀菜、連翹、雪晃木

ケヤキ(欅, Zelkova tree, Zelkova serrata) カラマツ(唐松, Japanese larch, Larix leptolepsis Gordon) キク(菊, Garden mum or Chrysanthemum, Chrysanthemum morifolium) オステオスペルマム(アフリカ金盞花, African daisy or Cape Daisy, Osteo…

カタカナのニンゲン

ツタ(蔦, Japanese creeper or Japanese Ivy, Parthenocissus tricuspidata) ガンジス河の河原で人間の死体が粗大ゴミのように無造作に次々と燃やされる光景を見続けたり、中洲に流れ着いた人間の死体に食らいついていた犬たちに襲われて命を落としそうに…

仁義

藤原新也と姜信子が書くものには抜き身のような裸の人間としての「仁義」を感じるから好きだ。そこまでそんなふうに書いて大丈夫、と思わず心配してしまう自分の立っている地平の向こうを彼らは歩いている。しかも、書かれたものに留まってはいない。彼らに…

「ピンク」と書いたプレート

小型野鳥用の餌台。カラスやヒヨドリが入れないように入口を狭くし、鼠返しならぬ「猫返し」がとりつけられている。 ケヤキ(欅, Zelkova tree, Zelkova serrata)の落ち葉 苅谷さんちの畑 藻岩神社 ツタ(蔦, Japanese creeper or Japanese Ivy, Parthenoci…

羊の角に触れよ

asin:4163685308 藤原新也が、麻原彰晃こと松本智津夫の郷里八代を歩き、実兄満弘に会い、そして熊本県庁の水俣病対策課への度重なる接触を通じて、オウム真理教事件の病根を「われわれの問題」として一部解いていたことを知らなかった。目に焼き付け、足に…

雀に睨まれる

イチイの樹の中に半ば隠れるようにして群れていた雀の群を撮っていたら、さすが警戒心が強く、そのうちの一羽にかなり気合いの入ったきつい視線を向けられた。睨まれた。雀に触れるのは不可能な気がした。

ひろしま

asin:4087804828 ひょんなことから手にした石内都『ひろしま』。ひらがなの「ひろしま」。清らかな光に包まれた薄い写真集。1945年8月6日午前8時15分の強烈な光と熱に焼かれたり、黒い雨に汚されたりした、かつての衣服と小物が清らかな光に照らされている。…

ゴリラポッド

カミさんと近所のCOOPに買物に行ったおり、2階に入っている家電量販店ベスト電器で、新型のデジタルカメラコーナーなんかを素見していた。リコーはいいな、シグマもいいな、ライカもいいな、、。そのとき、「セール品」と書かれた札の立つワゴンが目にとま…

すこっぷくん、欅、長谷川さん、中野さん

滑り止め材。イメージ・キャラクター(札幌市雪対策基本計画キャラクター)は「すこっぷくん」という。「Snow Community Plan」のSCOP。 新しい家が建つ オオウバユリ(大姥百合, Giant lily, Cardiocrinum cordatum var.glehnii.) 愛しのケヤキ(欅, Zelko…

雪景色とハナ景色

未詳 自動車の跡 野ざらしの自転車 雀たちにチョー人気の上野さんちの餌台 混交林 エゾノシモツケソウ(蝦夷下野草, Filipendula yezoensis)。秋にはこんな感じだった。 ケヤキ(欅, Zelkova tree, Zelkova serrata) オオウバユリ(大姥百合, Giant lily, …

矢野君のオリジナル動画プレイヤー

手前が起業を目指す今回の主役矢野君、奥はデザイナーを目指す石上君 3年生の矢野君によるほぼ完成した自作ムービー・プレイヤーのお披露目があった。Saisという学生技術者集団を率い、Knowsという学びのための動画共有サイトの構築に励む矢野君だが、その…

勇気、冷静さ、そして知恵

変えることのできるものについて、それを変えるだ けの勇気をわれらに与えたまえ、変えることのでき ないものについては、それを受け入れるだけの冷静 さを与えたまえ。そして、変えることのできるもの と、変えることのできないものとを、識別する知恵 を、…

だらしない私

普通の意味では旅人ではない、ただの散歩人にすぎない私だが、ときどき、ブルース・チャトウィンみたいに、オレはこんなところで一体何してるんだろう? なんて呟いて、ボーッとしていることがある。風太郎亡き後も、風太郎が町内の人たちに残した悪くない印…

塚本夫妻と散歩

イボタノキ(水蝋樹・疣取木, Ligustrum obtusifolium)の実 セッコウボク(雪晃木, Snow berry, Symphoricarpos albus var. laevigatus) 塚本さんちのキク(菊, Garden mum or Chrysanthemum, Chrysanthemum morifolium)。ちょうど、塚本夫妻が散歩に出る…

ウズベキスタンの写真家アン・ビクトル

思うに、記憶を語る人々というのは、過去の出来事をただ過去のこととして語っているのではありません。これまでとは違う未来へと足をふみだすために、今ここで語りおくべき物語として、記憶は語り出されている。そして、語り出されるその記憶に耳を傾けると…

ノスタルジーとサウダージ

姜信子さんの「旅人」に寄り添う歌に関する一連の「旅」の物語を読みながら、その底流をなすノスタルジー(郷愁)が、先日百歳で亡くなったレヴィ = ストロースが語ったサウダージに限りなく接近するのを感じていた。ウズベキスタンの片田舎にある高麗人の村…

蜂の巣か!?

アメリカオニアザミ(亜米利加鬼薊, Bull thistle or Scottish thistle, Cirsium vulgare Tenore) 落ち葉に霜 トチノキ(栃の木, Japanese horse chestnut, Aesculus turbinata) 藻岩神社のカラマツ(唐松, Japanese larch, Larix leptolepsis Gordon)林 …

老人と栗

Hさんちのクリ(栗, Japanese Chestnut, Castanea crenata)の花。2009年7月11日撮影。 Hさんちのクリ(栗, Japanese Chestnut, Castanea crenata)の実。2009年8月24日撮影。 好きな樹だった。もうあの花も実も見ることができない。 今朝、個人的にイイな…

男の子のいる風景

ライク・ア・チュウボウイ(「裏庭日記」2009-11-28) ひとりの男の子がみるみる成長していく微笑ましい過程と彼と共にある家族の何気ない日常の記録に、ひとり息子がどんどん自分の手を離れて行くちょっと切ない母親としての心情やいずれはひとりになるかも…

乱場(ナンジャン)

asin:400430542X 姜信子『日韓音楽ノート---<越境>する旅人の歌を追って---』(岩波新書、1998年)に「乱場(ナンジャン)」という魅力的な言葉が登場する。それは元来、「市が立つときに立ちあらわれる混沌------活気に満ちた空間------をさす韓国伝統の…