2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

カワラヒワ

隣家の庭の木の枝が微かに揺れている。よく見ると、雀より一回り小さくて細身の野鳥がいる。カワラヒワ(河原鶸, Oriental Greenfinch, Carduelis sinica)のようだ。

小津安二郎と吉田喜重

前略。今日は、『小津安二郎の映像世界』の続きを観て、小津安二郎の映画を「反映画」として物語る吉田喜重の映画観について、現実とフィクションの関係、そしてドキュメンタリーとフィクションの関係という観点から少し触れる予定です。以下の引用が、貴重…

言葉のエコ?!

前略。様々な接続表現、指示表現の裏ではたらく6つの基本的な接続関係(解説・根拠・例示・付加・転換・補足)を強く意識しながら、読み(聞き)、そして書く(話す)ということを心がけるトレーニングも、そろそろ第二段階に近づきつつあります。最終的に…

チョウセン ゴ・ミ・シ?

M平さんとの会話, 15sec. チョウセンゴミシ(朝鮮五味子, Schisandra chinensis)M平さんが通りに出て庭の手入れをしているところに行き合わせた。世間話をしていると、これは珍しいんだと、壁際に立てた細い4本のポールを伝って上に延びる新芽をたくさん…

A Day in the River Side Park

ひとりの休日。正午少し過ぎた頃に、千円札一枚ジーンズのポケットに入れて家を出る。豊平川に面した川沿公園までゆっくり歩く。暑い。背中が汗ばんできた。気温は17、18℃か。数日前の雪の記憶がはるか遠くに薄れてゆく。ひどく喉が渇く。公園近くのコンビニ…

札幌、晴、風強し

低気圧は去ったものの、まだ大気はとても不安定で、北風は冷たく、雲の動きも激しい。時々空が唸る。空気は爽やかで気分はいい。嘘のように雪はきれになくなり、植物たちも雪が降る前と変わらない。それどころか、いったん点火した「緑の導火線」は季節外れ…

「終(つい)のすみか」と「身寄り」

[ 日付失念^^; 先週、朝日新聞の社会面の片隅に「群馬『たまゆら』火災の背景」(上、下)と題された記事が二日連続で掲載された。「上」の見出しは「劣悪施設 目つむり紹介」、署名は石村祐輔、佐々波幸子。「下」の見出しは「終のすみか探るNPO」、署名は…

忍耐

薄らと雪化粧した藻岩山。 寒風と雪、霙(みぞれ)をじっと耐えた花。未同定。 同じくムスカリ。 同じくツツジ。 プラタナスの新芽をはじめて間近に見た。 ん? 未同定。

嗚呼、モンシロチョウ

紋白蝶, Small White/Small Cabbage White, Pieris rapae おお、いたか! モンシロチョウよ、もう少しの辛抱だ。じきに暖かくなる。

ヨッシー万歳!

ヨッシーこと吉岡和幸さん(id:future-human)がフルマラソンに初挑戦して、見事に完走した! 42.195キロという数字、距離がとても輝いて見えた。 人生初のフルマラソン 前線から満身創痍で帰還、生還した兵士が戦況を報告するような記事を読んで、「限界」…

坂本龍一・アンソロジー

傷だらけの2002年製造の初代(二代目? はっきりしない)iPod。まだ現役で活躍中。アメリカにいた頃、空気を吸ったり、水を飲んだりするように、このiPodで坂本龍一の音楽を聴いていたことを懐かしく思い出す。しかし、このブログ上では彼の音楽についてはつ…

札幌、雪

朝、起きると、雪が積もっていた。雪はだんだん霙(みぞれ)になった。 傘をさして散歩に出た。藻岩山は雪に煙って見えなかった。 開き始めた花はみな雪の重みで項垂れたり倒れたりして萎れていた。 せっかくの勢いに時間の急ブレーキがかかったようで、彼等…

和紙が運ぶ「土」の記憶

ブラジルはサンパウロ在住の写真家・楮佐古晶章(かじさこありのり)さんが弓場勝重ギャラリーの作品「アリアンサの大地(terra da aliança)」を紹介している。 http://www.100nen.com.br/ja/akinori/000189/20090424005445.cfm 「土」の命を強く感じさせる…

Spring Snow, 30sec.

ル・クレジオ・アンソロジー

KOSACこと奄美在住の写真家・濱田康作さんによる、白波たつ冬の奄美の海を眺めるル・クレジオ(Jean-Marie Gustave Le Clézio, 1940–)の後ろ姿(「すばる」2006年5月号の特集扉) ふと思い立って、ル・クレジオについて書いたエントリーを緩く束ねておくこ…

神には物を頼むものではない:心のカーボン・オフセット

宮本常一は自分にとって父親は生きていくための「方向」を決めさせてしまった大きな存在であり、「もっとも尊敬する人物の一人」であると書いた(『民俗学の旅』27頁)。宮本が15歳で郷里を離れるときに父親から言い伝えられた「10か条の教え」はあまりにも…

ウィンター・エフェメラル

夕方、窓の外を見たら、真っ白だった。いつの間にか本格的な雪になっていた。思いがけず、この時季にスプリング・エフェメラルならぬウィンター・エフェメラルを感じることができて嬉しいが、しかし、「緑の導火線」に火のついたばかりの植物たちは気の毒だ。

蝶の日

昨日、今年初めて蝶を見たことを記すのを忘れた。今年の「蝶の日」は4月25日。あの蝶はどうしただろうか。昨日も寒かった。羽化したはいいものの、寒さで満足に動けないようだった。軽く触れても微動だにしなかった。そして今日の雪だ。人間ほどヤワではない…

手を振る

未同定。 ヒアシンス(錦百合, Hyacinth, Hyacinthus orientalis) 藻岩神社境内でアカエゾマツ(赤蝦夷松, Glehn's Spruce, Picea glehnii)をハグする。 間伐されたアカエゾマツの切り株。年輪を数える。樹齢は40年から50年の間。 枝が地を這うように広が…

This Is Not A Flower

今が盛りのツツジ(躑躅, Azalea, Rhododendron)。戸外のメイプルソープを目指す。 萎れ果てたクロッカス(春サフラン/花サフラン, Crocus)。 シモクレン(紫木蓮, Mulan magnolia, Magnolia quinquepeta)の蕾がほころびはじめた。 ハクモクレンより一足…

真駒内公園にて

寒空の下、真駒内公園に遠征する。公園奥から小高い丘を登る路を散策する。散歩でめぐる町内では見られない花も間近に見ることができた。 いい感じのオジさんがニコンの一眼レフで撮影していたエンレイソウ(延齢草, Trillium smallii)。 町内では原生林の…

40年前の記憶

朝の散歩で通る道すべてに勝手に名前を付けている。夏から秋にかけて道端でノラニンジンが咲き誇る「野良人参通り」に面したM平さんちの庭ではスプリング・エフェメラルが次々と開花している。昨日、今日と「未同定」と記録した花はM平さんちの庭に咲いて…

水の精霊

1986年のチェルノブイリ原発事故の後、村人の強制退去・移住政策によって、原発から半径30キロ圏内の178村が廃村になった。それらは「消えた村」と呼ばれる。現在でも土壌の放射能汚染は激しく、原則として人が住むことは許されていない。しかし、知らぬ土地…

Flower Is Not A Flower, Bird Is Not A Bird

フキノトウ(蕗の薹, Fuki, Giant Butterbur, Petasites japonicus) 未同定 カタクリ(Katakuri, Dogtooth violet, Erythronium japonicum) 極小の野鳥。コサメビタキ(小鮫鶲, Brown Flycatcher, Muscicapa dauurica)か。

モグラは立派な動物である!

論理学概論受講生のみなさん、こんばんは。今日の授業でみなさんが一番迷った「しかし」が適切か「ただし」が適切かという接続表現の選択問題に関する補足説明プラスαです。「しかし」は前の主張に対立する主張が後に続く場合に用いられ、「ただし」は前の主…

札幌、雨

藻岩山雨に烟る。昨日訪ねたH君の故郷、詩人吉田一穂の故里でもある日本海に望む港町の風景が蘇る。 H君によれば、地元の人たちの間で「ケンタッキーフライドチキン岩」として親しまれている奇岩。背後に写るのは日本海に崩れ落ちる白岩岬。こんな岬がジグ…

スロー・リーディング

前略。論理的に読む力をつけるためには、接続関係に注意しながら議論を読むトレーニングを積む必要がありますが、そのポイントについて野矢茂樹さんはこう書いています。 ポイントは速く読むことにはない。むしろまったく逆で、いかにゆっくり読むかである。…

土地と空

藻岩山方面。わずか数秒の間しかおかずに撮った二枚の写真。藻岩山の稜線を合わせて重ねたが、すでに雲がかなり動いていた。

弔問

4年生になったばかりのゼミ生のH君の人生が急展開した。彼のお父様が亡くなられた。50代半ばの早すぎる、しかも突然の死だった。日本海に面した港町で水産加工会社を営む彼の家を弔問した。お母様にお悔やみを述べ、遺影のお父様と対面した。大丈夫ですよ…

エゾエンゴサク

札幌、雨。強風。落ち葉は舞い、草木は揺れ、大気は低い唸り声を上げる。原生林の奥に青が点在しているのに気付く。目一杯ズームして撮ってみたら、エゾエンゴサク(蝦夷延胡索, Corydalis ambigua)だった。ケシの仲間だ。久しぶりに、原生林のサウンドスケ…