2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

生没年の表記をめぐって

すでに亡くなった人物に関する生没年の表記法は、日本語と英語の間で基本的に違いはないし、特に問題は生じない。生年月日と没年月日が併記される。ちなみに、下の(1)日本語のウィキペディアの例では左右にスペースを入れてハイフンが用いられ(私の理解では…

転換点

文章、写真ともに何ともいえない魅力を感じさせる『平民新聞』。私から見れば当然と思われる展開が報告されていた。 『鉄のバイエル』未収録写真と、ひとつの宣言(2008-03-12) 案の定、heiminさんの写真に心動かされたある編集者が数多のプロの写真家をさ…

手を振る

縁起でもない。明け方に首を絞められる夢を見た。ただ、我ながらあっぱれだと思ったのは、私も相手の首を締め返したところだった。お互いに締め合っているところで、苦しくて目が覚めた。相手は不明。 朝起きると、うっすらと雪が積もっていた。藻岩山(→ Mt…

サンフランシスコ・クロニクルの死亡広告(Death Notices)

前エントリーを書きながら、滞米中に新聞のお悔やみ欄に感動したことを思い出した。そのときの記録を懐かしく読んでいた。以下はその記録で、「カリフォルニア通信17」(2004年10月1日)の一部である。 こちらの新聞で先ず目を引くのは写真の素晴らしさです…

オジサンと呼ばれて

出会うたびに、「あ、カメラマンのオジサンだ!」「カワイイ!」と声をかけてくる通学途中の生きのいい小学生の四人組の女の子たちがいる。カワイイのはもちろん私ではなく連れの風太郎のことである。彼女たちは好奇心旺盛でいろいろと尋ねてくる。「今日、…

点をめぐる秘かな攻防:読点かコンマか

校正中の原稿。読点(、)がコンマ+スペース(, )に修正されている。 日本語の横書き文書では点をめぐって秘かな攻防が繰り広げられている。「句点+読点」VS.「句点+コンマ」である。そこには旧文部省VS.旧自治省という背景があったらしい。知らなかった。…

ハイフンの誤用

校正中の原稿。本来は「Jonas Mekas, 1922–」と左右スペースなして半角ダッシュを使うべきところに、左右にスペースを入れてハイフンを使っている。 欧文組版上は、人物の生年の範囲、引用した頁の範囲、時間の間、複数の人名や地名の間を表すには、左右にス…

ガクアジサイ

札幌、晴。昨日の暖気で雪解けがさらに進む。今日も暖かくなりそうだ。藻岩山(→ Mt. Moiwa, March 10th, 2008)に向かう道にもアスファルトが顔をのぞかせていた。 ガクアジサイ(額紫陽花, Bigleaf Hydrangea, Hydrangea macrophylla)が道路脇に落ちてい…

道具に魂を奪われるほどに

生活と仕事、あるいは仕事を含めた生活のなかで、日々の決まり事、決め事を面倒くさいなあと思いながら受け身にこなしているか、それともそれこそが大切な何かを死守することなのだと腹を決めて前向きに手を抜かずに取り組んでいるかの違いが、その人の生活…

第1回活版印刷ワークショップを見学して

本日午後、札幌市中央区南8条西9丁目に40年前からある日章堂印房で、酒井博史さん主催の第1回活版印刷ワークショップ「活字よ、こんにちは。」が予定通り開催された。私はなるべく邪魔にならないように、ときどき参加者の皆さんとおしゃべりしながら、写…

プラタナスの樹皮

札幌、晴。今朝の藻岩山(→ Mt. Moiwa, March 9th, 2008)。 たぶん、サワグルミ(沢胡桃, Japanese Wingnut, Pterocarya rhoifolia)の落ち葉(小葉)。オニグルミ(鬼胡桃, Japanese Walnut, Juglans mandshurica subsp. sieboldiana)だと、もっと幅広(…

活字を通して、活字の彼方へ

いよいよ明日は酒井博史さん主催の第一回活版印刷ワークショップ「活字よ、こんにちは!」が日章堂印房で開催される。私はオブザーバーのような立場で参加するつもりである。ワクワクしている。 ワークショップの予定追加(「古い日記」2008年03月06日) 数…

冬の終わりの兆し

札幌、晴。連日の好天で雪解けが進む。今日の最低気温は零下だが、日中の最高気温は5℃前後。今朝の藻岩山(→ Mt. Moiwa, March 8th, 2008)。 複雑な風の動きの跡をとどめるいい雲だ。 倉庫の屋根から滑り落ちた雪。 陽当たりのいい通りはアスファルトがつ…

気づきにくい不自由

2004年10月12日撮影 アメリカ滞在中に痛感したことのひとつに、日本で暮らしているとなかなか気づきにくい不自由さがあった。そのなかのひとつは新聞の宅配制度だった。知識としては日本にいたときから同族経営を含めた批判的な議論を目にすることはあったの…

杉浦康平『アジアの本・文字・デザイン』の書体は何?

asin:4887521960 杉浦康平編著『アジアの本・文字・デザイン 杉浦康平とアジアの仲間たちが語る』(トランスアート、2005年)を読み直しながら、この本の本文組に使用されている書体が気になり出した。ウェブ上で調べた限りでは同定できなかった。この本への…

サクランボ

札幌、晴。今朝の藻岩山(→ Mt. Moiwa, March 7th, 2008)。 サクランボ(Wild cheerry, Mazzard, Prunus avium)。別名セイヨウミザクラ(西洋実桜)、オウトウ(桜桃)。 ツグミ(鶇, Dusky Thrush, Turdus naumanni)。遠くからでも白い眉斑が一応の目印…

Zapfino(1998):書体が見る夢の形

Zapfino Mac OS Xに標準搭載されているスクリプト書体 Zapfino の見本 以前から見事な造形のスクリプト(手書き風)書体だなあと感心して眺めていた Zapfino。「ツァプフィーノ」と読む。この書体がヘルマン・ツァップ(Hermann Zapf, 1918–)の設計だという…

なんて素晴らしいつながりなんだ

heiminさんがとても素敵なエントリーを書いていた。 なんてすばらしいくりかえしなんだ(『平民新聞』2008-03-05) どこがどう「素敵」だと思ったかというと、誰しもうすうす感じている日々のくり返しのつまらなさ、マンネリ感、スランプ感、閉塞感、等々か…

タイミングを生かせなかった

札幌、雪。うっすらと新雪が積もっていた。藻岩山は雪にけぶっていた(→ Mt. Moiwa, March 6th, 2008)。 ツグミ(鶇, Dusky Thrush, Turdus naumanni)。絶好のタイミングだったのに、ピンぼけ気味だった。 もう一度シャッターを切ったと同時に飛び去った。…

パディントンはペルーからの移民だった‽

くまさんのところで、くまのパディントン(Paddington Bear)の深淵な素性が話題になっていた。 くまのパディントンとは、誰なのか(『知られざる佳曲』2008年03月02日) パディントン(Paddington Bear)はペールーからの移民熊だそうだ。知らなかった。「…

ジャン・コクトオ『阿片』(堀口大學譯、齋藤書店、昭和21年)の欧文組

昨日のエントリー(従属欧文、ヒラギノ明朝のもうひとつの秘密)で引用した小林章氏の文章のなかに登場する「1930年代の本」、和欧混植の横組活版印刷の本の頁の美しさに心動かされて、手元にある本のなかで和欧混植の活版印刷された本をめくっていた。 数冊…

風水のカリグラフィー

札幌、晴。今朝は「風による水の書」に見とれる。藻岩山の上にも気持ちのよい形が描かれていた(→ Mt. Moiwa, March 5th, 2008)。 空を見上げてばかりいたので、出会う人もみなつられて空を見上げていたのがおかしかった。 ふと足許を見ると、金属活字のよ…

従属欧文、ヒラギノ明朝のもうひとつの秘密

Mac OSXに標準搭載されている日本語書体ヒラギノ明朝w3の見本 この見本のように、日本語書体のセットに含まれる欧文書体のことを「従属欧文」という。本来の欧文書体が「独立した」書体であるのに対して、あくまで日本語書体に「従属している」書体という意…

ムクさん、18歳‽

札幌、晴。昨日ほど雪の照り返しは強くなかったので、サングラスをかけずに散歩に出る。ちょっとかけて鏡を覗いてみたら、ぎょっとしたということもあった。これでは出会った人たちはみんな引くに違いない、瞬時にそう判断した。今朝の藻岩山(Mt. Moiwa, Ma…

雪目、カラスの足跡

札幌、晴。今朝の藻岩山(→ Mt. Moiwa, March 3rd, 2008)。昨日より気温は下がるが、陽射しが強く、雪の反射光が眩しくて、まともに目を開けていられなかった。涙が止まらなかった。最近どうも両目の調子がよくないと思っていたが、連日紫外線のシャワーを…

simpleAの会社論、ついでに書体

金城さんがsimpleAで公開した、合同会社設立の体験も踏まえた一連の「会社論」を読みながら、これは紛れもなく人生論であると感じていた。 「会社って、なんで作んの?」(2008年02月04日) 「会社って、どうやって作んの?」(2008年02月11日) 「会社って…

活版印刷ワークショップ続報2

篆刻師・酒井博史さん主催の活版印刷ワークショップ第一回の開催が一週間後の日曜日(3月9日)に迫っています。おかげさまで、第一回目はすでに定員に達し締め切られました。予想を超える反響に酒井さんも私も驚いています。酒井さんは当初から第二回目(3月…

イカル(Masked Grosbeak)

ふと窓の外を見ると、見覚えのある野鳥の番いが隣家の白樺に飛来した。イカル(斑鳩・鵤, Masked Grosbeak, Eophona personata)のようだ。昨年一度だけ同定には至らなかったが記録したのだった(2007-05-31)。 上がイカル、下がシメ(『フィールドガイド日…

ママさんダンプ活躍中

札幌、晴。寒くない。寝ている間に湿った雪が5センチほど積もっていた。今朝の藻岩山(→ Mt. Moiwa, March 2nd, 2008)。 この屋根の雪が新雪分。 原生林でツグミ(鶇, Dusky Thrush, Turdus naumanni)を一羽だけ見かける。 タンポポ公園のオニグルミ(鬼…

ツグミだった

札幌、曇のち雪。昨日ほどではないが、今朝も気温は高め。雪の表面が融けている。風が出始め、大気は不安定になりつつある感じがした。 散歩往路。原生林のフェンスに沿って高い雪の壁が続く。藻岩山は霞んでいた(→ Mt. Moiwa, March 1st, 2008)。 「コン…