2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

風を撮る

強風に何度か帽子を飛ばされそうになった。風が強く吹く度に大きく揺れる白樺や胡桃や楓の枝から振り落とされた黄葉が大量に宙に舞い、青空を背景に朝陽を浴びて煌めく。すでに落ちた葉が、足元のアスファルトの路面を一直線に、あるいは渦を巻きながら道端…

マルメロジャム完成

一晩寝かせたマルメロからは結構な量の果汁が出ていた。水は加えずにそのまま火にかけて煮込む。途中で残りの砂糖を加えて煮詰める。ガスコンロの前に貼り付いて、藤原新也『アメリカ』を読みながら、焦げ付かないようにときどきかき混ぜる。私もひとりで車…

瞬視

ハルニレ(春楡)がど真ん中に聳える校庭でサッカーに興じる中学生たち。写真では右奥がそのハルニレ。左手前に写っているのはプラタナス。信号待ちしている時、ふと右を見やるとボールを追いかける制服姿の男子中学生たちが目に飛び込んできた。思わず撮っ…

正しい死

目的のない旅を放浪というが、人生が旅であり、旅が人生であるような生活を送る者にとっては、どうしたって「死」が究極の目的であるという厳然たる事実から目を背けるわけにはいかない。死という目的に向かってどう歩むか。その歩み方には正しい歩み方と誤…

台湾杜鵑草

id:atarouさん、花の付き方などから、ホトトギス(杜鵑草, Toad lilies, Tricyrtis hirta)ではなく、タイワンホトトギス(台湾杜鵑草, Taiwanese toad lily, Tricyrtis formosana)のようです。 藻岩山 苅谷さん、不在。 藻岩神社 ギボウシ(擬宝珠, Planta…

マルメロジャム

土曜日に手に入れたマルメロの果実でジャムを作り始める。マルメロジャムはトルコでは家庭で作るジャムとしてごく一般的だという。表皮の毛をタワシで軽く擦って落とし、種子を取り除いて適当に切り刻む。マルメロの重さ(1キロ)の半分の重さの砂糖(500グ…

ギンナン狩りする狩野さん

オオアワダチソウ(大泡立草, Goldenrod, Solidago gigantea var. leiophylla)。空地に一株だけ泡立草がまだ花をつけているのが目にとまった。昨夜書いた『東京漂流』の藤原新也の「眼」を少しもらったからだろう。空地を囲うフェンスを乗り越えて近づいた…

杜鵑草

ホトトギス(杜鵑草, Toad lilies, Tricyrtis hirta)、2009年10月13日撮影。 10月13日に撮影した葉牡丹(http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20091013/p1)と一緒に同じ鉢に植えられていたこの花の名前がしばらく分からなかった。藤原新也『東京漂流』の下に…

紅葉

マルメロ!

突然、頭上から「ちょっと!」と声をかけられびっくりして立ち止まった。見上げるとガレージの上に向平さんがいた。「ブドウ、あげるから」「え! ほんとですか。嬉しいです」「農薬もかかってないし、このまま食えるよ。歩きながら食べるといい」「いやあ、…

Jonas Mekas, Walden - Diaries, Notes and Sketches

Walden - Diaries, Notes and Sketches

背高泡立草

オオアワダチソウ(大泡立草, Goldenrod, Solidago gigantea var. leiophylla)、2009年08月05日撮影。 asin:4022643188 藤原新也『東京漂流』の後半に私にも馴染み深いセイタカアワダチソウが日本人が嫌悪し排除するようになった「自然(カミ)」を象徴する…

ああ、雪虫

ああ、雪虫。トドノネオオワタムシ(椴根大綿虫, Woolly ash aphid, Prociphilus oriens) シュウメイギク(秋明菊, Japanese anemone, Anemone hupehensis var. japonica) ハボタン(葉牡丹, Kale or Flowering cabbage, Brassica oleracea var. acephala…

愛しのハナ

セイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草, Cleome or Spider plant, Cleome spinosa) ワサワサからフワフワへと変身したハナ 信号待ち コスモス(秋桜, Cosmos, Cosmos bipinnatus)

死のレッスン

asin:4022643188 藤原新也は24歳で初めてインドを放浪したとき、バングラデシュの難民キャンプで看護婦グリアが我が身の安全を顧みることもなくコレラで死にかけた子供にすでに無駄とも思える人工呼吸を執拗に施し続けるという彼の理解を越える現場に遭遇し…

ランチ

昼休み、四年生の橋本君と高崎君と一緒に大学そばの木多郎でランチ(スープカレー)する。春先に父上が急逝し、急遽稼業の経営の一翼を担うことになった橋本君は、卒論の準備も怠りない。民主党政権による新たな政策によって経営が圧迫される事実に直面して…

西日

ベランダから東の方角を眺める。我が家は西日が当らない。

シトロネラ:小さな土地の深い記憶

藤原新也『東京漂流』(asin:4022643188)の前半にシトロネラ(Citronella)が登場する。柑橘系の強い香りがすることからレモングラス(Lemongrass )とも呼ばれる東南アジア原産のイネ科の植物(Cymbopogon nardus)である。シトロネラというと精油や化粧品…

葉牡丹、杜鵑草

ハボタン(葉牡丹, Kale or Flowering cabbage, Brassica oleracea var. acephala) ホトトギス(杜鵑草, Toad lilies, Tricyrtis hirta)

ドキュメンタリー写真家:ポール・フスコ(Paul Fusco, b. 1930)

「ドキュメンタリー写真家」という肩書きを初めて目にした。記録写真家。報道写真家と芸術写真家の中間に位置すると思えばいいだろうか。それは「Coyote No.38」(asin:4884182251)に掲載された「アメリカの肖像」と題したインタビュー記事に登場する米国の…

Manhã de Carnaval

Luiz Bonfá & Elizete Cardoso - Manhã de Carnaval 「カーニバルの朝」(Manhã de Carnaval)はマルセル・カミュ監督の映画『黒いオルフェ』(Orfeu Negro, 1959)で使われたルイス・ボンファ(1922–2001)作曲のボサノバの代表曲。老境にさしかかったルイ…

一人暮らしのおばあさんが育てている花

仲良く庭の冬支度をしていた上野夫妻と世間話。このブログがバレていた。笑い。 向平さんちのチョウセンゴミシ(朝鮮五味子, Schisandra chinensis) ムラサキシキブ(紫式部, Japanese Beautyberry, Callicarpa japonica) 塚本さんちのダリア(天竺牡丹, D…

決定的瞬間

私がまだ自我形成はるか以前、生後八ヶ月の頃の話。1958年4月、雑誌「LIFE」からガソリン代をせしめたジャック・ケルアックが、ロバート・フランクを伴い、ニューヨークからフロリダへとロング・ドライブの旅に出た。新しい生の感覚を言語を通じて切り拓きつ…

カメラの遺影

いつ全く反応しなくなるか分からないカメラの遺影を当のカメラ自身で撮っておこうと思い立った。カメラは自身を直接撮れないので、鏡に写った姿を間接的に撮ったが、ご存知、ご覧のように、左右逆に写ってしまう。仕方なく、携帯電話に付属する別のカメラで…

Nさんの道

いつの頃からか毎朝ほぼきまったルートを時計回りに歩くようになった。ときどきほぼ同じルートを反時計回りに歩くNさんに出会う。風太郎時代からの顔見知りである。右脚を引き摺っている。軽い右半身不随でリハビリを兼ねた散歩を毎朝している。辛そうに、…

南無さんのブロガー脱皮論の地平

「太平洋イルカクルーズ」を読む(『南無の日記』2009-10-03) から マージナル・ソルジャーを超えてゆくもの−1(『砕かれた街』2009-10-03) に飛んだ。 図らずも、南無さんによる「ブロガー脱皮論」の核心に触れることになった。大変面白かった。 後者で…

昨夜から冷たい雨が降り続いている。何度か強風とともにアラレ(霰)が降った。窓をパチパチと打つ硬質の音で雨がアラレ(霰)に変わったと分かる。雷鳴も一度だけ轟いた。身に付いた言語感覚では、アラレ(霰)というと寒くなってから降る小さい粒、ヒョウ…

風雨霰の一日だった。散歩に出るタイミングを逸してしまった。午後11時、気温6℃。風雨はとっくに止み、雲間も広がって、月が皓々と輝いていた。ようやく目と手を合成したような身体の器官の一部となりつつあると感じているデジカメが壊れかけている。シャッ…

病み上がりの日記

1夢現体がだんだん重たくなり、言うことを聞かなくなっていくにつれて意識はどんどん内向して行く。そしてしだいに外界をシャットアウトし、ついにはシャットダウンする。夢現(ゆめうつつ)の状態のなかフジモトマサルのマンガがまた読みたくなって数冊読…