2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

雀の鉄砲、野村楓、七竃、西洋大丸花蜂

セイヨウタンポポ(西洋蒲公英, Dandelion, Taraxacum officinale) スズラン(鈴蘭, Lily of the valley, Convallaria keiskei) スズメノテッポウ(雀の鉄砲, Orange Foxtail, Alopecurus aequalis) 春と秋に二回紅葉するノムラカエデ(野村楓, Acer palm…

久留米躑躅、花蘇芳、甘野老、釣鐘水仙

セイヨウタンポポ(西洋蒲公英, Dandelion, Taraxacum officinale) クルメツツジ(久留米躑躅, Kurume Azaleas, Rhododendron Kurume Group.) タンチョウソウ(丹頂草, Aceriphyllum rossii)。別名イワヤツデ(岩八手)。 エゾハナシノブ(蝦夷花忍, Purp…

「蛍川」に登場する盲女

螢川・泥の河 (新潮文庫) 富山を舞台にした宮本輝の小説「蛍川」(1977)には、千代の追想の中で、越前(福井)に旅した重竜と千代の前に三味線を弾く盲目の女が登場する場面がある。その女は「盲目で、両目は白く濁っていたが、越前の瞽女と呼ばれる人とは…

不便で素敵な場所へ

asin:4862760791 便利で詰まらない場所が増えた。不便で素敵な場所に行きたい。そんな場所で死にたい。ずっとそう思っていた。そしたら、大好きな色鉛筆の絵描きの下田昌克がよく知らない田崎健太と「とびきり素敵で不便な旅」をした記録が本になっていた。…

布袋敦盛草、熊谷草、蝦夷花忍、花筏、白山千鳥

セイヨウタンポポ(西洋蒲公英, Dandelion, Taraxacum officinale) ホテイアツモリソウ(布袋敦盛草, Large-flowered Cypripedium, Cypripedium macranthos var. hotei-atsumorianum Sadovsky) クマガイソウ(熊谷草, Japanese lady's slipper, Cypripediu…

鈴蘭、瘡王、花金鳳花、白山吹

スズラン(鈴蘭, Lily of the valley, Convallaria keiskei) ナズナ(薺, Shepherd's purse, Capsella bursa-pastoris) クサノオウ(瘡王, Greater celandine, Chelidonium majus var. asiaticum) ハナキンポウゲ(花金鳳花, Persian buttercup, Ranuncul…

Jonas Mekas, TO PETRARCA(a book and CD set)

To Petrarca (Zagzig) 極力活字を排して、各種の写真、新聞や雑誌の記事や広告の切り抜き、自分や家族や友人の手書きの手紙などが印刷されたスクラップブックのような60ページ余りの薄い本に、「音の日記(sound diary)」と呼べるような日々の暮らしの中の…

あるがままの現実

吉田喜重 1993年12月13日〜16日にかけて、4夜連続でNHK教育テレビで放映された「ETV特集 吉田喜重が語る小津安二郎の映画世界」の第1回を学生たちと一緒に観る。全4回の各テーマは次の通りである。 第1回 サイレントからトーキーへ 映画との出会い 反…

ハナと藻岩山

ハナがいる 藻岩山がある(→ 大判)

ページへの深い眼差し

工藤さんが大変稀少な『日本の近代活字 本木昌造とその周辺』(近代印刷活字文化保存会、2003年)を不要だからと言って私に譲って下さった。昼休みにわざわざ届けて下さった。なんと工藤さんはかつて印刷業界で働いていらしたという。その関係で手に入れられ…

舟の家/廓舟(くるわぶね)

螢川・泥の河 (新潮文庫) 宮本輝の小説「泥の河」(1977年)に舟の家に暮らす家族が登場する。昭和30年代の民俗、風俗、特に家船(えぶね)への関心から久しぶりに読み返した。読んでいるうちに小説の力、あるいは物語る視点が気になり出して、民俗、風俗的…

新緑と残雪

ポプラ(西洋箱柳, Poplar, Populus nigra var. italica)。真駒内公園。 藻岩山(Mt. Moiwa, 531m) 札幌岳(Mt. Sapporo, 1293m) 恵庭岳(Mt. Eniwa, 1320m) 無意根山(Mt. Muine, 1460.5m)。「無意根山」という変わった名前は、アイヌ語のムイネシリ(…

昇藤、藤、科の木、唐茱萸

チューリップ(鬱金香, Tulip, Tulipa) ルピナス(昇藤, Lupin, Lupinus) 未詳 セイヨウミザクラ(西洋実桜, Wild cherry, Prunus avium) チューリップ(鬱金香, Tulip, Tulipa) ハクモクレン(白木蓮, Yulan magnolia, Magnolia heptapeta) チューリッ…

白耳菜草、鈴蘭、更紗灯台、朝鮮五味子、華鬘草、西洋梨

シロミミナグサ(白耳菜草、Snow-in-summer, Cerastium tomentosum)。ナデシコの仲間。英名に通じるナツユキソウ(夏雪草)という別名をもつ。 スズラン(鈴蘭, Lily of the valley, Convallaria keiskei) サラサドウダン(更紗灯台, Redvein enkianthus, …

徳永進の「野の花診療所」と「こぶし館」

ハンセン病―排除・差別・隔離の歴史 沖浦和光と徳永進が共編した本書は、2001年5月の熊本地裁における「らい予防法人権侵害謝罪・国家賠償請求訴訟」の原告勝訴とつづく政府の控訴断念を受けて、同年11月に緊急出版された。沖浦和光の被差別民に関する著作を…

苧環、白根葵、木通、東石楠花

オダマキ(苧環, Columbine, Aquilegia flabellata) シラネアオイ(白根葵, Japanese Wood Poppy, Glaucidium palmatum) エゾノコリンゴ(蝦夷の小林檎, Manchurian crab, Malus baccata var. mandshurica) ボケ(木瓜, Flowering Quince, Chaenomeles sp…

三輪草、欅、白樺

チューリップ(鬱金香, Tulip, Tulipa) ムスカリ(Grape hyacinth, Muscari armeniacum) ケヤキ(欅, Zelkova tree, Zelkova serrata) サンリンソウ(三輪草, Thimbleweed, Anemone stolonifera)? イチリンソウとニリンソウとサンリンソウ ツルニチニチ…

小津安二郎の静かな反戦

2003年12月27日にNHK教育で放映されたETVスペシャル「第1部 小津安二郎 静かな反戦」を学生たちと一緒に見る。 小津安二郎の映画には軍服を着た人間はただの一度も出てこない。しかし、小津安二郎は、紛れもなく戦争の真っただ中を生きた世代の人間である。…

桑の樹と糸車

苅谷さんの畑と藻岩神社境内の境界に生える西洋実桜(左)と桑(右)。根方ではほとんどくっついている。地下では双方の根は絡まり合っているのだろうか。 久しぶりに畑で苅谷さんの姿を見かけ、声をかける。もう20年、30年使っているという虫除け用のナイロ…

山桜散り、里桜咲く

雲海 藻岩山 サトザクラ(里桜, Prunus lannesiana Wilson)の花が咲き始めた。別名ヤエザクラ(八重桜)。 エゾヤマザクラ(蝦夷山桜, Sargent cherry, Prunus sargentii)の花はほとんど散った。

The Forgotten Japanese:時間持ちのジェフリーさんによる宮本常一の『忘れられた日本人』の英訳本

The Forgotten Japanese: Encounters with Rural Life and Folklore 一年前に、 鹿児島の南九州市川辺町の土喰(つちくれ)というすごい名前の村に「変な」アメリカ人が暮らしている。…時間持ち(2009年05月30日) と紹介したジェフリー・アイリッシュさんに…

弔問

塚本さん。2009年11月7日撮影。 私が散歩で出会った友の一人、塚本重信さんは2010年3月24日、享年76歳にて生涯を終えた。もう一人の友である佐々木さんから塚本さんの死を知らされたのは4月23日だった。 別れ。塚本さんを偲ぶ(2010年04月23日) 一昨日の散…

紫花菜、紫木蓮、紫丁香花

ムラサキハナナ(紫花菜, Chinese violet cress, Orychophragmus violaceus) シモクレン(紫木蓮, Mulan magnolia, Magnolia quinquepeta) ライラック(紫丁香花, Lilac, Syringa vulgaris)

北前船とおちょろ舟

瀬戸内の民俗誌―海民史の深層をたずねて (岩波新書) 昨日書いたように、 おちょろ(2010年05月18日) 沖浦和光と五木寛之の対話集『辺界の輝き―日本文化の深層をゆく』(岩波書店、2002年)の後半では、北前船の歴史の裏側に「おちょろ」と呼ばれた遊女を乗…

熱いデザインと冷めたデザイン

杉浦康平のデザイン (平凡社新書) 臼田捷治は、現在の日本のグラフィック・デザイン、とくにブックデザインは、杉浦康平のデザインとは対照的に、痩せ細って微温的になってしまっていると述べている。 現在の日本のグラフィック・デザイン、とくにブックデザ…

立坪菫、籬通、鴛鴦、華鬘草、常盤碇草

タチツボスミレ(立坪菫, Cyclamen leaved violet, Viola grypoceras) カキドオシ(籬通, Ground ivy, Glechoma hederacea subsp. grandis) オシドリ(鴛鴦, Mandarin Duck, Aix galericulata) シロバナエンレイソウ(白花延齢草, Trillium tschonoskii)…

おちょろ

辺界の輝き―日本文化の深層をゆく 五木 むかしは、船の上で春を売る遊女がいたでしょう。 沖浦 「おちょろ」ですね。相手の船を訪問して商売をやるんですね。(『辺界の輝き』153頁) 「おちょろ(舟)」。知らなかった。 先日、尾上太一写真集『北前船』を…

枝垂桜、佐藤錦、蝦夷紫

「原生林」 シダレザクラ(枝垂桜, Japanese weeping rose-flowered cherry, Cerasus spachiana f. spachiana) 「佐藤錦」 エゾムラサキ(蝦夷紫, Forget-me-not, Myosotis sylvatica)。ワスレナグサ(勿忘草、忘れな草)の一種。

映画「デルタ 小川国夫原作オムニバス」

4年前の小川国夫に触れた記事(→ 小川国夫と「器」)にnakadaさんから小川国夫原作の映画「デルタ 小川国夫原作オムニバス」ができたと知らせがあった。感慨深いものがある。いずれも今年完成したばかりの与那覇政之監督「誘惑として、」(24分)、高野貴子…

瀬川清子の旅:『海女記』(1942年)

本書は昭和17年(1942)に三國書房から女性叢書の一冊として発行された瀬川清子の処女作『海女記』である。柳田國男が「序」を寄せている。先日1970年に未来社から発行された『海女』を読みながらその文体にポエジーを感じたと書いたが、本書にはそれをさら…