2006-01-01から1年間の記事一覧

過去は変えられる

過去の事実からなる世界は不動の固定した記憶ではなく、事実を表す言葉の組み替えや新たな言葉とのつながりによって、いつでも解釈し直され、書き換えられる可変的な記憶である。私がこれまで勧めてきた、日々の体験の記録と追体験の意義は過去の事実からな…

綿襟巻き

昨日、日中の最高気温が摂氏2度くらいまであがり、雪はだいぶ解けた。そして夜半から今朝にかけてまた少し降った。 藻岩山は広範囲に白くなった。なぜか撮った6枚すべてがこんなふうにピンぼけだった。 綿帽子ならぬ、綿襟巻き。 初めて、電信柱を真下から…

画像の検索?

ある種の検索に関してmmpoloさんが教訓に満ちた報告をなさっている。 『mmpoloの日記』「画像検索」http://d.hatena.ne.jp/mmpolo/20061205/1165266256mmpoloさんが語る写真だけがたよりの植物の同定の難しさは、私も「シラタマノキ」で散々経験したことだが…

検索はお百度:「百度」(Baidu、バイドゥ)の由来

知ってる人も多いと思うが、 インターネットのサービスの中で中国で最大、世界で第4位(Alexaのデータによる)の訪問者数を誇る「百度」(Baidu、バイドゥ)が、2007年に日本語版サービスを開始するという。 CNET Japan2006/12/06「日本進出が決まった中国最…

現実

ここ数年毎冬大雪に見舞われる札幌、少なくとも私の住む界隈では、このような殺伐とした科白の立て札が目につくようになって、見る度に私は悲しい気持ちになる。たしかに、こんな口調の科白を書きたくなるようなマナーを欠いた雪捨てや雪寄せが日常化してし…

記憶と物語

作家の片岡義男さんは、人はある時代をその時代特有の物語によって生きること、そして時代は終わっても、その記憶は物語という形式で記録されることをさりげなく平易に書いている。 この物語の背景は、現在ではありません。いまではない、あるとき、そして、…

ライフログとプライバシー

美崎薫さんが報告している『Pervasive2004』を読んで、コンピュータの未来形を探る研究は人間の未来形を探る研究と分ちがたく結びついていることが印象的だった。しかし、ことネットワーク上に流通、流出する情報の扱いということになると、古くて新しい問題…

冬の眼

今朝は晴れ、藻岩山が見えた。雪がまた少し積もった。 だんだん裸になった樹の枝に積もる雪が、葉か花の代わりのように見えてくる。 秋にはトウモロコシ(トウキビ)がところ狭しと植えられていた畑。一面の雪。 昨日の出勤時の風景。

冬はまだまだ序の口

今朝は藻岩山が見えなかった。 惹かれた。

記憶と未来

朝日新聞(夕刊)に毎月1回掲載される沢木耕太郎氏の映画評「銀の森へ」で今月は「長い散歩」(16日から東京・渋谷Q-AXシネマなどで公開)がとりあげられている(2006年12月4日)。そのなかで次のような言葉に出会い共感した。 子供を育てるということには…

ライフログの歴史とWeb 2.0, Web 3.0, Web 4.x

今日の講義で、美崎薫氏の報告を紹介しながら軽く触れた「ライフログ」に関して詳しく知りたい人は、以下のHOTWIRED JAPANの記事を参考にしてください。講義の本筋からは外れますが、ライフログの考えは想像以上に根深く裾野が広いことが分かって大変興味深…

日本をデザインし直す

時間のデザインの根源は人生という時間の捉え方にあり、それが空間のデザインをも根源的に左右するのだった。すなわち、空間を抽象的な器としてではなく、私たちが生きる具体的な場所としてとらえなくてはならない。つまり「生きられる場所」。それは、見方…

雪道

今朝の歩道と車道の様子。零下2.5℃。 雪の表情。

脱エスタブリッシュメントへ旅立ったのだから

姿の見えない有象無象の読者との間の「接点」を真摯に、気の遠くなるような過程を厭わず模索しながら、私のような唯我独尊、暴走気味の記事とは異なり、レイヤーがぴしっと決まったエントリーを書き続けている『横浜逍遥亭』の中山さんは、その柔和で懐深い…

過去からのメッセージ

先月20日、米映画監督ロバート・アルトマンが他界した。アルトマンといえば、私が高校生の頃テレビで連続放映されたのを毎回必ず観ていた『M*A*S*H』(1970)が、あのユーモアとペーソスに溢れた主題曲「Suicide is Painless」とともに忘れられない。『M*A*S…

雪の質

今朝は、アイスバーンの上に雪がうっすらと積もっていた。そのお陰で路面の摩擦係数は大きくなり、全然滑らなかった。昨日よりも、気温は低い。零下数℃の体感。 藻岩山に向かういつもの道。このように下水道に通じるマンホールの蓋は顔をのぞかせていること…

老いと闇の魅力

2006年(平成18年)12月2日付「朝日新聞」(夕刊)の文化芸能欄で目に留まった展覧会と舞台の数々。観に行きたい。 「横山光輝の世界展」 (川崎市中原区等々力川崎市民ミュージアム) 学生さん、川崎市民ミュージアムではグラフィック担当および映画担当の…

旅の記録・記憶の旅1

われわれとて、幾多の影に囲まれて夢み、自分の心に声を出して話しかけ、答えのないことばがわが身にこだまして来て、初めて目ざめるような日々を送っているからである。 Lafcadio Hearn, The City of Dreams 2005年3月、私はレンタカー、フォードの小型車、…

まるで落ち穂拾いのように

片岡義男著『ラハイナまで来た理由』(同文書院)に「まるで落ち穂拾いのように」と題された印象的な掌編がある。 それは、ハワイの日系社会、ホノルルの戦後の日系社会、最盛期は1945年から1955年までの十年間、その後、1960年代までは、目に見える具体的な…

エグジログラフィ:非本質的所属

以前、ウェブ進化をどう見たらいいかという文脈で「エグジログラフィ」について書いた。 「ウェブ進化とエグジログラフィ」http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20060915/1158285386昨日から、家族あるいは共同体について考え始めていて、再び、エグジログラフ…

利己心の逆説

Amazon.comSWITCH ON Exiteの片岡義男さんによるペーパーバックを紹介するBlogを読んでいて、ある記事が目に留まった。 アイン・ランドのこの本が、自分のペーパーバックのコレクションのなかにあるのを確認するのは、たいへんにうれしい。『利己心という徳…

Sparrows singing

http://video.google.com/videoplay?docid=9011436149753993466&pr=goog-sl 今朝、散歩の帰りしなに立ち寄った公園で賑やかに囀っていた雀たち。4秒。撮影直前には数十羽いた雀たちは、レンズを向けると一斉に飛び立ってしまい、三羽だけになった。その内の…

氷上散歩記

今朝はアイスバーン(Eisbahn)を華麗にスケーティングしながら散歩した。というのは真っ赤な嘘で、三度、後ろにのけぞって、しりもちをつきそうになった。その度に無理な姿勢で堪えたので、腰が少々痛い。風太郎は生まれつき四輪駆動でスパイクタイヤを装備し…

振り向けば、そこには

これまでの復習をかねて、『論考』に見てとれる世界の三つのイメージを確認してから、時間をめぐって提出されたいくつかのイメージを再検討した。 事実の総体としての世界 事実を分析してえられる不変の実体からなる世界 生きる意志に満たされた世界 過去と…

雪景色序の口

藻岩山に向かう散歩道。気温零℃。路上観察は厳しくなる。 綿帽子を被ったななかまど(rowan)の実たち。 雪に埋もれなかった「シラタマノキ」の実たち。

生きる希望、幸福のありか

映画館に観に行きたいなあと思ったが、結局行けず、レンタルビデオ屋に行く度にチェックするもいつも全部貸し出し中で、そのうち観るのをあきらめて、忘れかけていた映画「ALWAYS三丁目の夕日」。それがテレビ放映されることを帰宅後妻に知らされ、わくわく…

過去に舞い降りる未来

朝の散歩の復路で立ち寄ることが多い公園から遠望する藻岩山。「寒い」景観。 すでに雪に二度埋もれたにもかかわらず、まだ実をつけている「シラタマノキ」。しぶとい。見かけに寄らず、タフだ。***両眼は正面を、前を向いている。空間的な前方は身体行動…

人生演劇論

今日の専門演習では、N君、M君ともに知りたがった一昨日の情報デザイン論特別講義の様子とゲスト講師増井雄一郎君について私が報告することから始まった。話題は多岐にわたったが、すべては「生き方」に収斂した。で、適宜私の方から彼らに質問した。彼らの…

毎朝、私は世界の果てまで旅をする

毎朝散歩のときに欠かさずカメラを持つようになってから、その日その日の心の状態をこまめにチェックすることができるようになった。ほぼ毎日同じ道をたどるので、目に入るほとんどの対象は同じものである。もちろん、見えは毎日変化する。しかしそれらを見…

多角点

札幌は雨が降ったり小雪が降ったり止んだり、そして雪だけになり、路上観察はできなくなる。そのかわり、雪の観察ができるようになるだろう。今朝の散歩では、昨日発見した図根点に続き、「多角点」を発見した。 都市再生街区基本調査/街区多角点 南区/011…