2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

八剣山果樹園で馬と羊に出会う

午後から大好きな小さな山、八剣山(はっけんざん, 別名「観音岩山」、標高498m)の麓に広がる八剣山果樹園(http://www.hakkenzan.jp/)をカミさんと訪ねました。自宅から車で20分ほど南に下ったところにあります。その少し先には黄金湯温泉、そして定山渓…

イチゲフウロ

札幌、晴れ。陽射しは強いが、風が涼しい。道端で目につくようになった極小の花、イチゲフウロ(一華風露, Geranium sibiricum)。昨年、同じフウロソウの仲間のゲンノショウコやミツバフウロとの違いを見極めるのに難儀したが、未だに迷う。「風太郎君? 可…

人生は複雑だ

とにかく、人生にはできるだけ多くの色んなものが必要である。どうせ死んだら嫌でもシンプルになるんだから。人生は複雑だ。複雑さに遊ぶことができなければ、人生は無闇に混乱する。シンプルな人生なんて嘘。ただし、魅力的な嘘。そんな嘘に騙されないで、…

突然一陣の風が

昨日一冊の本を携えて行った河原は、十年ほど前に散策していて偶然発見した静かな場所である。豊平川はその少し上流で土地を深く抉るように小さな滝を作り、その両岸は5メートルほどの高さの断崖になっている。そこから再び緩やかに流れ下る川の水が一旦静…

「粋」なお父さん

札幌、晴れ。ときどき爽やかな風が吹く。もう秋の空模様。雲の形がユーモラスなリズムとなって伝わって来てお腹あたりがよじれる感じ。思わず笑い出しそうになった。やまばと公園で風太郎は水を飲む。強く剪定されて枝の短いプラタナスの下にしばし佇む。お…

花咲か爺の課題2、「待たない」思想

散歩でたまに出会う幼い兄妹がいる。いつも二人で遊んでいる。幼い兄がもっと幼い妹の面倒を見ている。その兄妹は私たちが近づくと目を合わせないように俯いたり、あらぬ方を見やったりして、私たちが通り過ぎるのを待つ。私が笑顔で声を掛けても、返事はな…

豊平川の河原でル・クレジオを読む

歌の祭り作者: ジャン・マリ・ギュスターヴ・ルクレジオ,Jean Marie Gustave Le Cl´ezio,管啓次郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2005/03/15メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (18件) を見る ふと思い立って一冊の本を持って豊平川に向…

爺のオリンピック

札幌、曇り時々小雨。Tシャツ一枚では肌寒い。 コスモス(秋桜, Cosmos, Cosmos bipinnatus)「花咲か爺」運動は爺にとってのオリンピックみたいなものである。オリンピックは他人事ではないし、オリンピックをたんなる四年に一度、一時の傍観者のまま終わら…

風太郎の目で見上げる

札幌、曇り時々雨。蒸し暑い。長女は昨夜東京の日常に戻り、妻も次女も日常に戻り、私も普段の朝の散歩に戻った。今朝はほぼ風太郎の目線の高さから見慣れた植物たちを曇り空を背景に見上げてみたくなった。 ノラニンジン(野良人参, Wild Carrot, Daucus ca…

墓参り

何千何万の死者の心に花を咲かせようと墓地で奮闘する花咲か爺。昨日家族揃って墓参りをした。妻の母の家に一泊した。私の「家」の墓も、妻の「家」の墓も同じ墓地にある。若い頃は死後も特定の土地、場所に縛られることを愚かしいと考えがちだった私も歴と…

トマムのコウモリ、追分のエゾシカ、千歳のキウス周堤墓群

調子に乗って両手ピースで一人浮く私。娘たちは冷静に片手ピースだった。昨日午後、提出期限をむかえた仕事を完遂した後、何年ぶりか分からないほど久しぶりに家族揃って一泊旅行に出かけた。行き先は家族の希望でずいぶん前から予約してあった道央の勇払(…

空き家の廃庭

近所に主(あるじ)を失って二年経つ空き家がある。所狭しと各種の植物が植えられた庭をふくめて、その敷地を守るように13本の松と1本の白樺が囲っている。生前の主は毎日朝から夕方まで庭の手入れに勤しんでいる方だった。この二年間、その庭には人の手がま…

遊んでいるだけです

短期日本滞在を終えてブラジルに戻ったサンパウロ在住の写真家楮佐古晶章(かじさこあきのり)氏が、ブラジルで公演中の舞踏ダンサー伊藤キムの身体表現観をめぐって面白いことを書いている。 今回、公演の後の舞台インタビューで司会者が、伊藤キムという舞…

ブランコに興じ、テウチグルミとツーショット

札幌、快晴(→ 藻岩山方面)。ほどよく暑い。風太郎の要求で、距離の短い散歩コースを歩く。四本のプラタナスの大木が聳えるやまばと公園を通る(大げさではなく、公園が小さいこともあって、そんな印象なのである)。園内で先日失敗した笑顔でブランコに興…

花咲か爺の正体は詩人を目指す40歳の女性だった!

「ブログ通信簿サービス」(http://blogreport.labs.goo.ne.jp/)によれば、花咲か爺の正体は40歳の女性であることが判明した。この一週間の「笑顔」攻勢が功を奏した観がある。三ちゃんはブログ上で年齢も性別も越境することに成功したのである。ただ、「通…

リベンジ、そしてエール

昨夜遅く帰省した娘は早速友人たちと早朝から支笏湖にキャンプに出かけた。帰省しても家にいる時間はほとんどない。中学時代の同級生やクラブ仲間、高校時代の同級生やクラブ仲間と会うスケジュールが目白押しなのだ。父親に似ずちゃんと歯を見せて笑いなが…

アフターケア

学生の皆さん、参加できた人もできなかった人も、シュッポロを楽しんでいただけましたか。実はその後もゲストの方々によるお話はいろんな形で続いていたりします。是非、読んでみてくださいね。 まず、「裸の大将」(id:sap0220)こと金ちゃんがシュッポロで…

セイシェルゾウガメと動物学者ジャスティン・ガーラック

シュッポロの準備でばたばたしている頃、偶然にある興味深い深夜番組を見た。絶滅寸前のセイシェルゾウガメ(写真)で有名なインド洋に浮かぶセイシェル諸島の種と環境を調査、研究、保護することを目的とする生物学者たちからなる非営利、非政府組織NPTS(N…

花咲か爺、女王様に出会う

札幌、夏空(→ Mt. Moiwa, August 9th, 2008)。爽やかな風あり。昨夜遅く東京から長女が帰省した。「寒ーい!」を連発していた。朝晩は気温20℃を切るだろうか。昨夜はたしかに肌寒かった。今朝の散歩では、町内笑顔の配達サービスはほぼ不発に終わった。そ…

樹木の思想

前掲のアストゥリアス著『グアテマラ伝説集』(国書刊行会、牛島信明訳、asin:B000J8X9UG)を慣例を破って二頁も読んでしまった。そして驚いていた。こんなことが書いてあった。 樹木は、埋没した都市に住んでいる人々の吐く息を吸っているのだという信仰が…

夏の夜の枕頭の書

私の夏の夜の枕頭書の一冊はアストゥリアスの『グアテマラ伝説集』である。 asin:B000J8X9UG ポール・ヴァレリーが「ナポレオン法典」を補完する「グアテマラの霊薬」と呼んだその仏訳に寄せた「序文」でも知られる「夢の化生」のような書物。その冒頭の「グ…

写真家のプロフィール

何も変わらないと思うところから、俺たちはすべてを始めなくちゃいけないんだろ。 「撮影日記」(『平民新聞』2008-08-05) 「花咲か爺」を始めた爺は頷いていた。「撮影日記」と題された文章が、まるで撮影された一枚の写真のように浮かび上がる。しかも書…

赤塚不二夫追悼

asin:4000222023 昨日レポートの採点を終え、春学期の成績の提出も終えて、後は11日締め切りの仕事を終えれば夏休みという身の上である。その最後の仕事にもメドがたった時、ふと本棚の一冊の本が気になって手に取り、ぱらぱらと捲っていた。開き癖のついた…

風太郎の「笑い顔」 × 爺の笑顔 ≈ ∞

札幌、薄曇りのち晴れ。暑い!今朝から始まった町内笑顔のデリバリー・サービス。出足は予想外に好調であった。毎朝何気なくやってきたことではあるのだが、自覚的にやりはじめてみると、今の自分にできること/できないこと、成功/失敗の違いがはっきりと…

花咲か爺、現る

そういうわけで、この正直者の手拭爺は町内の花咲か爺としてデビューすることになった。会う人会う人に爽やかな笑顔を振りまいて、みんなの心に花を咲かせるのだ。ミッション・インポッシブル? ポッシブルさ。もう矢は射抜いたんだから。あとは限度を知らぬ…

悲しい知らせ

風太郎が好きなタイプの人は笑顔の素敵なオープンな人だ。いつも苦虫潰している私のことは、だから、主人として仕方なく付き合っている節がある。それは可哀想なことだなあという思いもあって、笑顔の「ベンチプレス」(http://d.hatena.ne.jp/simpleA/20080…

プラタナス、キクニガナ、カボチャ

空が白み始めた頃にようやくレポートの採点を終えた。札幌、晴れ。今日も朝から暑かった。 いつもとは違う道を通り、大好きな桜の木の下にしばし佇んだ。 その幹に絡まるようにフサスグリ(房酸塊, Red currant, Ribes rubrum)が生長していて、大きな葉の間…

笑う理由

レポート採点のゴールが見えてきた頃、体がむずむずしだして、久しぶりに夕方の散歩に出た。珍しく風太郎も一緒に行くと言う(言わないが、言うに等しい態度を見せる)ので連れて行った。朝の散歩の三分の一ほどの距離をゆっくりゆっくり歩く。朝とは全く違…

レポートの採点に追われる合間にムックリの演奏で気合いを入れ直す

レポートの採点はかなり順調に進んでいる。ついつい目に留まった箇所を部分的に撮影したりするので、時間が余計にかかっている。学生たちはみなよく調べて書いている。感心、感心。なんとか今日中に終わりそうなめどが立ったが、かなり疲れたので、一息いれ…

フウセンカズラ、エゾトリカブト、ヤマハギ、笑顔の思想

札幌、晴れ。暑い! ああ、こんなところに、自然の風鈴が。極小の白い花をつけたフウセンカズラ(風船葛, balloon vine, Cardiospermum halicacabum)だった。涼しげな音が聴こえる気がした。 こんな風に透けて見えるとは予想しなかった。エゾトリカブト(蝦…